東京オリパラへの準備は着々!NHK技研で一般公開

2017/05/26 23:18 配信

芸能一般

「技研公開2017」を開催しているNHK放送技術研究所

東京・世田谷区砧のNHK放送技術研究所では、現在「技研公開2017」が開催されている。これは、この1年の間に開発された技術を一般に向け紹介するもので、今回で71回目を迎える。ことしのテーマは「2020年へ、その先へ、広がる放送技術」。いままで、放送技術はオリンピックごとに進化を遂げてきたが、'20年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてもさまざまな新規の開発が進んでいる。「三次元被写体追跡スポーツグラフィックシステム」は、複数のカメラでボールを追跡するシステム。ボールの軌跡やスピードを画面上にリアルタイムでCG合成できる。また、複数のカメラや360度カメラで撮影することにより、ユーザーがパソコンやスマートフォン、テレビなどで自分の好きなアングルを指定し試合を観戦できるネット配信技術を取り入れたシステムも展示。ほか、スポーツ中継の「誰が」「いつ」「何をした」といったデータから日本語の文章を自動作成し、合成音声で読み上げるサービスも。これが実現すれば、画面を見れば理解できるためあえて実況されなかったことがらや、放送がなかったためアナウンスの付いていない試合でも実況をつけることが可能。視覚障害者や運転中などで映像が見られない人でもスポーツ中継をより楽しむことができるようになる。

さらに、AI(人工知能)を活用するなど効率的な番組制作を実現させる「スマートプロダクション」、'18年の実用化放送、'20年の本格普及を目指す「8Kスーパーハイビジョン」、テレビと自動車や家電を結びつけるなど、IoT(あらゆる物がインターネットにつながること)連携による新しいライフスタイルを示す「インターネット活用技術」、眼鏡なしで立体映像が見られる「インテグラル立体テレビ」、そして「次世代デバイス」といった分野も加え、30に及ぶ展示を披露。'20年、そして'20年以降の放送サービスの展望が描かれている。

また、インテグラル立体テレビ技術を用いた飛び出す絵本やバーチャルリアリティ体感など体験型展示も充実しており、家族連れでも楽しめるイベントとなっている。「技研公開2017」は5月28日(日)まで開催。