三木眞一郎、もし“ハルク”のパワーを手に入れたら「地味にそのパワーを役立てたいと思います」

三木眞一郎が声を担当する「シー・ハルク:ザ・アトーニー」のエミル・ブロンスキー/アボミネーション(C) 2022 Marvel

アニメ「鬼滅の刃」の竈門炭十郎役などで知られる声優・三木眞一郎が、マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」にて、ハルクの“宿敵”エミル・ブロンスキー/アボミネーション(ティム・ロス)役の日本版声優を務めている。今作では超人法律部の顔になったジェニファー・ウォルターズ(タチアナ・マスラニー)にとっての“最初の案件”として「エミル・ブロンスキーの仮釈放」が描かれ、ドラマ序盤からいきなり登場したことで、マーベルファンを大いに沸かせた。このほど三木にメールインタビューを行い、もし“ハルクのパワー”を使えるとしたらどうするか、憧れのヒーローについて、自身のターニングポイントなどについて聞いた。

“ハルクの宿敵”役

「シー・ハルク:ザ・アトーニー」より(C) 2022 Marvel


同作は、超人関連の訴訟を専門とする弁護士で“シー・ハルク”こと、ジェニファー・ウォルターズが30代の独身として、そしてスーパーパワーを持つ身長2メートルの緑色のハルクとして、悩みながらも人生を切り開いていく物語。ディズニーの公式動画配信サービス・ディズニープラスで、毎週木曜に日米同時配信中だ。

――演じるエミル・ブロンスキー/アボミネーションの魅力と、共感するポイントなどがあれば教えてください。

アボミネーションとして、物理的にとてつもない力を持ちながらも理性を保ち、一見ひょうひょうとして見えながら、頭脳明晰(めいせき)であり、かつ、いろんな意味での強さも兼ね備え、さまざまな表情を見せる彼は、とても魅力的です。しかも人たらしにも見受けられますし。

彼と共感出来るポイントですか?あのようにあの環境(状況)にいられるのは、むしろ共感というよりは、憧れに近いかもしれません。

――演じる上で特に苦労したシーンは?

人様の人生をお借りさせていただく仕事なので、楽なコトなどあるわけはなく、いつも苦労はいたしておりますが…。やはり、彼の真意の見えにくいところや、それにくわえ、あの表情ですから、日本語とその表情が剥がれないようにするコトです。

ヒーローは“義理の祖父”

――マーベル作品に限らず、ヒーローへの憧れ、これまでの人生で憧れたご自身にとってのヒーローは? 

ジャンル問わず、今の自分が在るのに、さまざまに影響を与えてくださった方々が、ヒーローとして、自分のなかにおります。そのなかでも、義理の祖父は現在101歳で、今も元気にしております。

コロナ禍になり最近は会えておりませんが、戦争当時の話だけではなく、さまざまな体験を聞かせていただいたりしておりまして。まさにその内容から、間違いなく、彼は自分のなかのヒーローなのであります。

――もしも本作の主人公のように、突然ハルクのパワーが手に入るとしたら、堂々とヒーローとして活躍したいですか? できることなら隠して暮らしたいですか?

世間様のお役に立てるのであれば、いただいたパワーを使うのは、良いのですが、できれば個人の存在は、ひたすらひた隠しにして生活していくコトを望みます。

あまりにそこで目立ってしまい、自分であるコトが世間様にバレてしまいますと、今の仕事がやりにくくなってしまう気がいたしますので。できれば地味にそのパワーを役立てたいと思います。