マーベルドラマ「シー・ハルク」ヒロインの“乙女心”にほっこり ブロンスキーも再登場

2022/09/30 20:38 配信

ドラマ 映画 レビュー

「シー・ハルク:ザ・アトーニー」第7話が配信中(C) 2022 Marvel

マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」の第7話『リトリート』が、9月29日に配信された。今回は“アボミネーション”こと、エミル・ブロンスキー(ティム・ロス)が再登場。また、結果的には悲しい恋路となってしまいそうな気配だが、主人公のジェニファー・ウォルターズ(タチアナ・マスラニー)の“乙女な恋心”に、思わずほっこりする場面があった。(以下、ネタバレを含みます)

同作は、超人関連の訴訟を専門とする弁護士・ジェニファーが、30代独身の女性として、そしてスーパーパワーを持つ身長2メートルの緑色のハルクとして、悩みながらも人生を切り開いていく物語。ディズニーの公式動画配信サービス・ディズニープラスで毎週木曜昼4:00に独占配信中だ。

友人の結婚式で“出会い”が

「シー・ハルク:ザ・アトーニー」より(C) 2022 Marvel


前回、高校時代の友人ルルの結婚式に出席したジェニファーはジョシュという男性に出会った。ジョシュは、シー・ハルクではなく“ジェニファー”のことをすてきだと言い、デートを重ね、3度目のデートの後でジェニファーは彼を家に招き入れた。

しかし、その後ジョシュから連絡が途絶え、ジェニファーがメッセージを送っても何も返信が来なくなる。事務所でも、ニッキから「最優秀女性弁護士にノミネートされた」と言われてもスマホをいじってばかりのジェニファー。ニッキは、殺害予告が書き込みされていたサイト「インテリジェンシア」が気になっているのかと思ったが、そうではなく、ジェニファーはジョシュからの返事を待っているだけだった。

土曜日も連絡がなく、日曜日の朝に電話が鳴ったが、かけてきた相手はジョシュではなく、ブロンスキーの保護観察官であるチャック・ドネラン。仮釈放された時の条件として装着している“抑制装置”から警報が出ていて、アボミネーションに変身している可能性があるので一緒に来てほしいということだった。

ブロンスキーの瞑想リトリート


ドネランと一緒に駆け付けてみると、電気柵にぶつけた時に装置が故障したということで、装置を修理してドネランは逃げるようにして帰っていった。ジェニファーも帰ろうとしたが、マン・ブルとエル・アギラの小競り合いに巻き込まれ、愛車が破壊されてしまう。

運悪く車が故障し、レッカー車が夕方しか来られないということで、ブロンスキーの瞑想リトリートで時間を潰すことにしたが、Wi-Fiもケータイの電波も飛んでなくて、ジョシュから連絡があったかどうかの確認ができず、仕事もできない状態。電波を探してうろついていたが、ようやく電波が1本立つところを発見したと思ったら、そこではブロンスキーがグループカウンセリングを行っていた。先ほどのマン・ブルとエル・アギラの他にもポーキュパイン、サラセンがいて、さらに以前に一度登場している人物が遅れて入ってきた。

ビックリしたジェニファーは、“第四の壁”(現実とフィクションの間に概念上存在する見えざる壁)を越えて、「誰だか覚えてる? あらすじに出てた?」と言って、そのシーンを再生するよう要求。映し出されたのは第3話のラストでシー・ハルクを襲った連中の一人だと判明した。

彼は当時イキがっていたことを認め、謝罪。すぐに許すことはできないジェニファーだが、ブロンスキーから「君も打ち明けては?」と言われ、ジョシュとの出会いから現在までの経緯を告白した。シー・ハルクになることで周りから注目されるけど、みんなを騙している気がする、ジェニファーは傷ついている、など。自分自身と向き合う形になり、カウンセリングに参加しているメンバーからも「ジェニファーが好き」と言われ、ありのままの自分を受け入れることにして、ジョシュの電話番号も削除。

自己肯定感を上げてくれる、ジェニファーにとって有意義なグループセラピーとなったようだ。「傷つけられた人でも学びがあると思え」という言葉をブロンスキーからもらい、レッカー車に乗って、ジェニファーは帰路についた。

気になる相手に既読(未読)スルーされたり、連絡が来なくて何度もスマホを見たり、「シー・ハルク」である以前にただの30代独身女性であるジェニファーの乙女な一面が垣間見えた第7話。あれだけバリバリ仕事がデキる&強いジェニファーでも、そうなってしまうのね、と思わずほっこりした。結果的には悲しいことになりそうだが…。

今の若者は知らないかもしれないが、電波が悪いから届いてないだけなんじゃないか?と思って、ことあるごとに「センター問い合わせ」をしたあの青春の日々をちょっとだけ重ねてみてしまった。