コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、人助けをするためキツネとタヌキが人間に化けて奮闘する姿を描いた作品『裏山に住むキツネとタヌキ』をピックアップ。作者の百舌まめもさんが2022年9月21日にこの作品をTwitterに投稿したところ、3.5万以上(10月12日現在)の「いいね」が寄せられ大きな反響を呼んだ。この記事では、百舌まめもさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。
裏山に住むキツネとタヌキはある日、人間が食べているおやつが欲しくなり、祭りの夜に巨大化した姿で人間の前に現れカツアゲをする。それを機に、裏山には山の神が存在するという噂が町中に広まっていた。
少し前に町に引っ越してきたさくらは、その噂を聞きつけて裏山の石祠(せきし)にソーセージをお供えし、「お兄ちゃんにお友だちをつくってあげてください」と願い事をする。さくらの兄・翔太は、引っ越しからしばらく経っても学校で友達ができず一人寂しく過ごしていた。事情を知ったキツネとタヌキは、さくらのため、人間の子供に化けて翔太と友達になることを決意する。
次の日、少年の姿に化けたキツネとタヌキに出会った翔太は、手品を披露したり木登りしたりとお互いの遊びを夢中で楽しみ、毎日一緒に遊ぶようになっていった。しかし、「翔太は人間の友達を作ったほうがいい」と考えたキツネは、クラスメイトたちと翔太を仲良くさせるための“泣いた赤おに作戦”を思いつき…。
兄想いの妹・さくらの願いを叶えるため、人間の子供に化けたキツネとタヌキが奮闘する姿をやさしいタッチで描いた本作。心あたたまる微笑ましいストーリーに、Twitter上では「尊い」「癒された」「心がぽかぽかと温かくなる素敵なお話」「ほっこり通り越して涙出てきた」「泣ける」「始まりからラストまで、全ページに優しさが詰まっててほんとに最高でした」「モコモコでかわいい」など多くのコメントが寄せられ、話題を集めている。
――『裏山に住むキツネとタヌキ』はどのようにして生まれたのでしょうか?
数年前に思いついたお話だったので詳細は忘れてしまいましたが、夜道で化けた二匹が立ちはだかる絵が浮かんだのが始まりな気がするので、多分そこから広がっていったのだと思います。
――『裏山に住むキツネとタヌキ』を描く上でこだわった点や、意識したことなどがあればお教えください。
今回のお話は優しい世界が描きたいと思ったのでそこは意識しました。また、妹の歌やランドセルの変化、おにぎりなど随所に小さな伏線を散りばめることができたかなと考えています。
――『裏山に住むキツネとタヌキ』 の中で、百舌まめもさんが特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
翔太が僕の友達だと言って巨大化した二匹をかばうシーンです。当初この辺のシーンは無く、もっと淡々と進むお話でしたが、そのままでは結果的に翔太の成長が見られないお話になってしまうのでこのシーンを追加しました。初めは声が小さい内気な印象の翔太が、大声を出す遊びを通過して、このシーン前後の勇気にも繋がるような展開です。
――百舌まめもさんは本作以外にも、恋愛漫画をはじめ、『魔女の獲物』や『悪魔試験とハロウィン』など、悪魔や魔女をモチーフにした作品も描かれています。創作の際は、どのように物語を生み出していくのでしょうか?
ぼんやりしている時は連想ゲームのように次から次へと考えが飛んでいくこともあるので、この辺から浮かんでくるのかもしれないです。作品内にはなるべく、ふっと笑えたりするようなコマや要素を入れたいと常に考えています。
――今後の展望や目標があれば教えてください。
これからも変わらず好きなものを楽しく描いて行けたら嬉しいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
作品見てくださって本当に有難うございます。あたたかなお言葉にいつも元気いただいてます!
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