【漫画】「世にも奇妙な物語」でドラマ化、“ロボットの元カレ”との切ない三角関係に「泣いた」の声多数

影響を受けた作品は「ブラック・ジャック」「ドラえもん」


「死んだ彼氏の脳味噌の話」より(C)Ququ/KADOKAWA

──現実ではまだ実現していないような、SF的な設定のおもしろさも魅力です。影響を受けたフィクション作品があれば教えてください。

SFというジャンルで言うと、単に思考実験としてのSFでなく、その世界で人間がどういう感情を抱くか、どういうドラマを描いていくかということを描いている作品が特に好きです。それでいうと、王道ですが「ブラック・ジャック」の影響は大きいかもしれません。「ブラック・ジャック」は医療漫画ですが、コンピューターに心のようなものが芽生えたり、猫と話せるようになったりと、SF的な要素が多分にある作品です。そのSF要素が単なるエンターテイメントでなく、人間の感情や普遍的なテーマを描出するために使われ、それが子供の頃に感動した理由だったと思います。同じく王道ですが、「ドラえもん」にもそのような回があり、同じく影響を受けていると思います。

また、今までの私の作品とは距離がありますが、マクロな社会風刺とミクロな人間模様が両立できている作品はすごいなと思います。大きいテーマに挑むと、個人のドラマへのピントが合わなくなってしまうことが多いからです。漫画「WATCHMEN」は、社会風刺を含んだ世界観と個別のキャラクターのドラマを両立していて、始めて読んだ時はこんな漫画があるのかと驚きました。同様の視点では、「ダークナイト」や、毛色は違いますが「ソラリス」などは、世界観とドラマの両立という意味ですごいと思っている作品です。