【漫画】自暴自棄なOLが死にかけて出会った“オネエ”守護霊。“祟り”で復讐していく超感覚コメディが「スカッとする」と話題

2022/11/01 18:30 配信

芸能一般 インタビュー コミック

珍コンビの掛け合いが面白い!蛭塚都さんの『ゴゴゴゴーゴーゴースト』が話題画像提供/蛭塚都さん・COMIC BRIDGE

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、人生をしくじり自暴自棄になっているOLと“オネエ”守護霊が出会い、“祟り”で恨みを晴らしていく二人の姿をユーモアたっぷりに描いた作品『ゴゴゴゴーゴーゴースト』(COMIC BRIDGEで連載中)をピックアップ。作者の蛭塚都さんが2022年1月8日に1話と2話を、10月6日に5話をTwitterに投稿したところ、計13.6万以上(11月1日現在)の「いいね」が寄せられ大きな反響を呼んだ。この記事では、蛭塚都さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。

誰もが一度は抱く“恨みつらみ”に共感!痛快“祟り”コメディが「面白い」と話題

『ゴゴゴゴーゴーゴースト』より画像提供/蛭塚都さん・COMIC BRIDGE


一流企業に就職したものの社内不倫で弄ばれた、傷心の“ダメOL”・明智ウシロ。その後逃げるように転職した三流企業で契約社員として働く傍ら、低い手取りの中から不倫の慰謝料を毎月払い続けるという生活を送っていた。ある日、自宅での晩酌中に激しい胃痛を感じたウシロは、大量の胃薬をお酒で流し込むと突然気を失って倒れ、床に頭を強く打ってしまう。

ウシロが目を覚ますと、目の前には“オネエ”口調で話すロン毛の守護霊・正子と、床に倒れた死にかけの自分の体があった。幽体離脱していることが信じられないウシロに、今までのトラブルもたびたびポルターガイストで解決し、影で守ってきたと話す正子は、今回も魂が抜けたウシロの命を死の間際で助けたのだと説明する。しかし、不倫相手だったゆー先輩に突き放された苦しみが忘れられず、「このまま死んだほうがマシ」と言う傷心のウシロ。そんなウシロに正子は「私があいつを祟るからアンタ生きてみなさいよ」「生きてあいつの苦しむ姿見たくない?」と提案する。正子の怖すぎる祟りの方法に、ウシロはこれまで執着していたゆー先輩への“愛”がとっくに“恨み”に変わっていたと気づく。正子の提案に乗った途端、息を吹き返したウシロは、正子と二人で恨みを晴らすための復讐劇をスタートする…。

自分をだました元カレへの仕返しをはじめ、自宅マンションや職場など身の回りで起こる様々なトラブルにウシロと正子が“祟り”で報復していく本作。作者・蛭塚都さんがTwitterで公開した5話では、公園に飼い犬を捨てた飼い主に対して憤りを感じるウシロと、動物に憑依した正子が“仕返し”をする姿が面白おかしく描かれている。誰もが一度は抱いたことがあるような恨みつらみをテーマに、クスッと笑えるユーモアを交え、ストーリーごとに読者の心も晴らしてくれる復讐劇が痛快だ。

Twitter上では「ナニコレ最高」「面白すぎる!」「面白くてテンポ良くてグイグイ引き込まれる」「スカッとします」「二人の掛け合いが癖になる」「祟るっきゃねえ!」など多くのコメントが寄せられ、話題を集めている。

「“卓越した誰か”に助けてもらいたい願望を作品に」 作者・蛭塚都さんが創作の裏側を語る

『ゴゴゴゴーゴーゴースト』より画像提供/蛭塚都さん・COMIC BRIDGE


――『ゴゴゴゴーゴーゴースト』はどのようにして生まれたのでしょうか?

掲載されるweb雑誌COMIC BRIDGEのキャッチコピーが「恋より熱い、なにか。」だったので、恋より熱いものとは一体何だろう?という問いを起点にして企画を作りました。今思えばですが、連載会議が上手くいかなかった時期で、藁にも縋りたかったので神頼み的に、卓越した誰かに助けてもらいたい気持ちがありました。そんな願望が根底にあったと思います。

――『ゴゴゴゴーゴーゴースト』というタイトルが印象的ですが、このタイトルにした理由はありますか?

最初に提出したタイトル案が没になった時に「インパクトがない」とフィードバックを頂いたので、インパクト重視で再提案しました。編集長からは「もう少し検討しましょう」と回答を頂いたんですが、タイトル案を追加提案するたびに毎回『ゴゴゴゴーゴーゴースト』を入れて、そんなにそれがいいなら…と、甘やかしていただいたほっこりエピソードがあります。

――『ゴゴゴゴーゴーゴースト』では、嫌がらせをする相手に“祟り”の力で報復していくストーリーが痛快です。蛭塚都さんにとって、各話のストーリーを生み出す際の元ネタやきっかけとなるものはありますか?

自分や、身近な人の体験談が一番多いです。テレビのニュースは勿論、小さな事件のネット記事について周りの人と雑談をする事は、話作りにも、新たな視点を増やす事にも役立つな〜と思っています。

――“人生しくじり”OLのウシロとオネエ守護霊・正子のコミカルな掛け合いも魅力の本作ですが、この二人を創作する上でのこだわりや、意識したことなどがあれば教えてください。

(1番初めの質問で回答した)「卓越した誰か」を描くのに今作では守護霊を選びました。だから正子が幽霊なことは先に決まった気がします。ウシロは「卓越した誰か」以外には庇ってもらえなさそうな方がいいなと思って、やらかし女をあえて主人公にしました。

――『ゴゴゴゴーゴーゴースト』 の中で、蛭塚都さんが特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか?

「この恨み、はらさでおくべきか」が一番好きなセリフです。復讐や恨みの気持ちはネガティブに捉えられがちですが、そういう感情ごと誰かを肯定するつもりで描いています。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

ゴゴゴゴーゴーゴーストを読んでくださって有難うございます!2人のワクワク復讐ロードを、一緒に楽しんでいただけますと幸いです。