【漫画】言葉は喋らずご飯も食べない。“不思議な友達”と女子高生達の日常を描いた漫画に心洗われる人続出

2022/11/02 18:30 配信

芸能一般 インタビュー コミック

喋らず食べない、「何もかも分からない」友達…くまぞうさんの『女子高生たちの日常のはなし』が話題画像提供/くまぞうさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、言葉は喋らずご飯も食べない。名前もわからない不思議な生き物と女子高生達との日常を描いた作品『女子高生達の日常のはなし』をピックアップ。2022年10月7日にTwitterにて本作が投稿されると、瞬く間に5.8万以上のいいねを集めて話題となった。この記事では、作者のくまぞうさんにお話を伺い、今回の話を作成した裏側などを語ってもらった。

「“日常”という言葉の意味する範囲を押し広げてもらった気がする」かわいさと癒やしの日常から見えるメッセージ


『女子高生たちの日常のはなし』より画像提供/くまぞうさん

高校生の皆倉みき・六山杏奈・湾堂千鶴と謎の生き物の「友達」は仲良し4人組だ。「友達」とは、3人がある日の放課後に河原で出会った不思議な生き物。出会ってそのまま皆倉みきの家に連れて帰られた「友達」は、それから一緒に住み、一緒に学校に通うように。口がなく喋らないため、名前もわからない。身体に針が刺さっても痛みを感じず、ご飯を食べることもできない。クラスメイトから「友達」とは一体なんなのか聞かれた3人は、最初は自分たちも「これなんだろう?」と思っていたが、「結論なんでもよくない?」と存在を受け入れたと答える。

女子高生達のありふれた日常の中に突如混じった謎の生き物・「友達」。言葉はなくとも違和感なく楽しそうに過ごす4人に、周囲も「ちょっと変だよね」と言いつつ、「仲良しだよね〜」と人ではない不思議な存在を受け入れる。感情豊かな表情や仕草、そして優しくて一生懸命な「友達」との日常に、クスッと笑える本作。

Twitter上ではこのツイートに「なぜか涙が…」「心が洗われる」「この子達の日常をもっと見てみたい」「不器用だけど一生懸命な所が自分と重なって、なんだか肯定してもらってる気分になった」といったコメントが多数寄せられた。さらに、「マイノリティとかコンプレックスを周囲が受け入れるのはこういうことなんだろうな」「無意識に狭めてしまっていた『日常』という言葉の意味する範囲を押し広げてもらった気がする」など、「自分と違うもの」を周囲が受け入れることの大切さに本作を通して気付かされるというコメントも寄せられ、注目を集めている。

「自分の「好き」と「かわいい」と思うものを詰め込んだ作品」 作者・くまぞうさんが創作の裏側を語る


『女子高生たちの日常のはなし』より画像提供/くまぞうさん

――『女子高生たちの日常のはなし』はすでに5.8万いいねを超える反響です。漫画に対する反響について、率直な感想をお聞かせください。

自分の「好き」と「かわいい」と思うものを詰め込んで好き勝手描いたものだったので、正直こんなに反応をいただけるとは思っておらずとても驚いてます。いただいた感想にわかるな〜と勝手に共感しています。

――『女子高生たちの日常のはなし』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

「日常の中にあきらかによくわからない生物がいるのに、周りは何も気にしていない」みたいなシチュエーションが好きで、自分も描いてみようと考えていたんですが、これって人間にも言えるなーと思って話が膨らんでいきました。この人のこと、よくわからないけど一緒にいると楽しいからつるんでる。みたいなことってよくあるなと。それをただ描いてみたという感じです。

――『女子高生たちの日常のはなし』では、「友達」が女子高生たちの輪の中に自然に馴染み、周りも受け入れている様子が印象的でしたが、くまぞうさんが特に気に入っているシーンやセリフはありますか?

白い生き物が、一生懸命なシーンは総じて好きです。なんかずれてるし、ちょっと迷惑だけど、一生懸命なのってすごくかわいいなと思います。それと、クラスの子たちが「あそこのグループ、仲良くて可愛いよね」とこそこそしあうシーンも好きです。学生時代に自分もしていたので懐かしくて。

――漫画執筆全般において、意識していることや大事にしていることがあればお聞かせください。

読みやすさとわかりやすさを意識しています。自分自身あまり理解力がない方なので、「この表現じゃ自分だったらわからないかもな」というのを基準にして、どうしたらわかりやすくなるかを考えています。あとは、キャラクターの行動が重なることでストーリーができることを目指しているので、やり取りがスムーズにできるキャラクターを作ることを心がけています。

――今後の展望や目標をお教えください。

自分が描いていて楽しいものを描くというのが目標です。それが何かを見つけることが自分にとっては結構難しいので、見つけられたら良いなと思っています。

――読者やフォロワーにメッセージがあればお願いします。

反応や感想をありがとうございました。ここら辺に共感する人多いんだな〜、とか、この話からそういうことを考えるんだな、とか、いただいた反応で知ることができてとてもおもしろかったです。また続き描くかもしれませんので、そのときはよろしくお願いします。