「ウォーキング・デッド」支えた“ダリル”ノーマン・リーダスの魅力 素顔は親日家でおちゃめな一面も

2022/10/27 11:10 配信

ドラマ レビュー

「ウォーキング・デッド」ファイナル・シーズン 最終章(ディズニープラスのスターで配信中)キービジュアル(C) 2022 AMC Film Holdings LLC. All rights reserved.

そんなダリルを演じるリーダスは「ウォーキング・デッド」シリーズを通じて、日本でもすっかりおなじみの俳優となっているが、それ以前からクールなキャラが似合う役者であった。

1969年1月6日生まれ、アメリカ・フロリダ州出身で、俳優・モデル・画家・写真家とさまざまな顔を持つリーダス。1992年に「ガンクレイジー」で映画デビューした後、一躍脚光を浴びたのがショーン・パトリック・フラナリーとW主演を務めた映画「処刑人」(1999年)。同作は、ボストンの精肉工場に勤めるアイルランド移民の双子、マーフィー・マクマナスとコナー・マクマナスが「悪人を処刑せよ」という“神の啓示”を受けて大量の武器を購入し、マフィアや殺し屋たちを次々と処刑し、制裁していくバイオレンスアクションで、リーダスはマーフィーを演じた。

1999年4月に起きたコロンバイン高校銃乱射事件の影響もあって、アメリカでは公開された期間も劇場数も少なく、評価は分かれたが、DVDとなって発売された後、大きな反響がありカルト的な人気を持つ作品となった。2009年には続編となる「処刑人II」が公開に。続編まで約10年かかったがこちらもファンの心を捉え、さらに10年以上の時を経てオリジナルキャストで第3弾の制作決定も発表されており、こちらも気になるところだ。

リーダスは、ダリルと同様にバイク好きで知られており、「ウォーキング・デッド」の現場にもバイクで通っていたそう。世界のいろんな所をバイクで走破していて、趣味が高じて「ライド with ノーマン・リーダス」(Huluプレミア)という配信の旅番組も制作された。さらに親日家であり、16歳頃に母親が千葉で暮らしていて、自身も20代前半の頃に東京で生活したことがあり、日本の文化を深く知ったという。好きな日本食としてラーメンや焼きそば、日本製のシュークリームを挙げていたぐらい、日本に精通している様子だ。「ライド―」のイベントで来日したこともあり、日本ファンの熱烈な歓迎を受けた。ちなみにイベントでは、日本のバラエティーでおなじみの「箱の中身は何だろな?」ゲームに挑戦し、おちゃめな顔も見せた。

なお、「ウォーキング・デッド」はフランスで撮影が始まったというダリルの主演作をはじめ、マギー(ローレン・コーハン)とニーガン(ジェフリー・ディーン・モーガン)、リック(アンドリュー・リンカーン)とミショーン(ダナイ・グリラ)による3作品のスピンオフも2023年に届けられる予定。12年にわたる物語は完結を迎えても、まだまだ「ウォーキング・デッド」の世界は広がり続けそうだ。まずは残り4話となったファイナル・シーズンが完結を迎える瞬間を、しっかりと目撃してもらいたい。

ドラマ「ウォーキング・デッド」のファイナル・シーズン(シーズン11)最終章は毎週月曜昼2:00から、ディズニープラスの「スター」で配信中。

◆文=田中隆信