「自分ですごいと思うところは?」という質問には、「それは人が決めてほしいな~。だって、『僕ってこんなにすごいでしょ?』って自分で言ったらおかしいでしょ」と笑顔を見せつつも、「すごいのかどうか分からないけど、“信じたことを続けられる能力”はある。同じ動きって退屈に感じると思うんだけど、退屈にならないでずっと同じことができるのは、それは僕のひとつの取り柄かな」とイチロー氏。そして「たとえば、同じものを毎日食べ続けると、『同じメニューなのに、味が今日は違う』って、わずかな違いに気づける。そういう感覚を持ってほしい」と語りかけた。
「プレッシャーに打ち勝つ方法は?」との質問に対しては、「全然克服できないですよ。僕もそういう種類のプレッシャーにほとんど負けてますからね」という。「シーズン200本安打も、ギリギリで“あと1試合、あと1打席”となったら、耐えられないですよ、そんなの無理です。だから早いとこ打っておこうと、なるべく早く達成して楽な状態にもっていくという考え方をしていた」と振り返り、「すごく厳しい言い方なんだけど、その(プレッシャーがかかった)状態で結果を出すしかない。それで結果を出せば、自信につながる」と助言した。
また終了後には、女子選手からのサインに応じたイチロー氏。「今でも、朝にカレーを食べていますか?」と聞かれると、「コラコラ、そんなわけないだろ!(笑)」と笑い、「この話もね、すると長くなるから。当時でもホームゲームで自宅のときだけなんですよ。ロードだとチーズバーガー食べてるんですよ。162試合の半分だから、マックス81試合。365日もカレー食べてないから(笑)」と答えていた。