――ダ・ヴィンチとミケランジェロ、同じ天才でも違いはありましたか?
全然違いましたね。会ったことあるみたいな言い方になってしまったけど(笑)。でも、根底は似ていたんだと思います。ルネサンスという時代を生きて、お互い変人という共通点はありましたし…。
孤高の完璧主義者であるダ・ヴィンチと、周りにたくさん人がいながら無骨で荒々しかったというミケランジェロ。そういう差みたいなのは、面白かったです。同じ時代に存在して互いに張り合っていた。
今の日本は、右に寄るとなんとなく全員右にいくことに安心するじゃないですか。そうじゃなくて、いろんなことが存在しているということが時代を作っているんだと感じました。
――中井さんは、ダ・ヴィンチ派ですか? ミケランジェロ派ですか?
絶対ダ・ヴィンチ寄りの人間だと思ってました。でも、意外とミケランジェロ寄りかもしれない(笑)。なんとなく、ミケランジェロの方が体育会系なんですよ。そして、文系なんですよね。
でも足元にも及ばないので、とても二人がうらやましかったです。「この2人は生きている時幸せだったのかな、幸せだったらいいな」って思いましたね。
――今回、ミケランジェロの子孫の方にお会いした感想をお願いします。
スタッフがずっと、子孫の方に会うってことを黙ってるんですよ(笑)。髭を生やしたお兄さんがやって来て、名刺受け取ったら“ミケランジェロ”って書いてあって。同姓同名ねって思ったら子孫の方で(笑)。
ミケランジェロの家系図を見せてもらったら、二代に1人は必ず“ミケランジェロ”って名前にするらしいんです。そのミケランジェロさんのお父さんもすごくいい人で、ものすごくアナログな発明家なんです。これはぜひ見てもらいですね。本当に子孫なんだなって、とてもよく分かる。
――ミケランジェロの代表作「最後の審判」を見た感想をお願いします。
とてもぜいたくな時間でしたね。貸し切りにしてもらって…。じっくりと時間をかけて見られることはないと思うので、美術はこれだけ時間をかけて見なきゃいけないんだってしみじみ思いました。
観光で行くとどうしても時間の制約があったりするので、隅の隅まで見られるというのはすごかったしミケランジェロがこの壁に向かっていたんだって感じて、その時間を共有できたような気持ちになりました。
――次に謎をたどってみたい人物はいますか?
ルネサンスを彩った人で、もう一人“ラファエロ・サンティ”がいるんですよね。2人やったら3人目もやらなきゃいけなんじゃないかと。
そうスタッフに言ったら、予算の都合もあるんでしょうね。「ラファエロは早く亡くなっちゃいましたからね…」って(笑)。だから多分もうないでしょうね(笑)。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)