と、ここで、再び丸山のベースソロが始まった。
「ホンマはここでやる予定やったんです!さっき間違えたんです! まったく同じことやるんですけど盛り上がって下さい!ほんまはここでやりたかったです!」(渋谷)
どっと笑いが起こりつつも、ハッピーなアクシデントをノリノリで楽しむ観客たち。先ほどのセッションを乗り切っただけでなく、間違いをしっかりと笑いに変えて見せるあたりもさすがとしか言いようがない。ジャニーズ事務所の中でもバラエティー出演がずば抜けて多く、エンターテインメントの中心で鍛え抜かれてきた関ジャニ∞らしさにあふれた、野外フェスへの最高の味付けとなった。
「お騒がせしました~っ!」と笑いつつも丸山がアタック感の強いご機嫌なベースソロを届けると、そこから始まったのは錦戸が作詞作曲編曲を担当した「Tokyoholic」。ハード・ロックン・ロールなノリのこの楽曲では、渋谷がタンバリン、横山がトランペットでバンドサウンドを華やかに彩った。東京への葛藤が歌えるのも関ジャニ∞の強みだ。サビの「Tokyo!」のリズムに観客は拳を上げ、高くジャンプして応えた。
「全員、手上げてくれ!」(村上)という村上のあおりから始まったのは「勝手に仕上がれ」。ガレージロック全開のライブ曲だ。彼らが奏でるロックに手を挙げ、体を委ねて盛り上がる客席はもみくちゃ状態だ。その景色に触発されたのか、7人もいつも以上の熱を返す。観客は、Aメロの“ニーニニニーニニニニニニニー”という気だるくも熱っぽい独特なフレーズにステップを踏み、サビのコーラスを共に叫び、“HEY! HEY!”の下りでは力強い拳が客席を埋め尽くす。熱量の高い最高の景色だ。メンバー7人は想像を超える盛り上がりに確実な手応えを感じていないに違いない。渋谷は、曲中の「後ろのみんなもよく見えてるぜ あ、ごめん、ちょっとそれ言いすぎたわ」というフレーズを、絶妙に抑揚を変えてニヤリと歌って見せ、客席からは爆笑と大歓声。安田も、「ちょ、そんな見られたら恥ずかしいって」という歌詞を「ちょ、そんな見られたらテンション上がるやろ~!」とアレンジしてみせるなど、大舞台でのさすがのアドリブ力も光った。