櫻坂46の全国ツアー「2nd TOUR“As you know?”」最終公演が11月9日に東京ドームで行われ、菅井友香が7年間のアイドル人生に幕を下ろした。
同グループにとって1年ぶりとなる今回のツアーは、1stアルバム『As you know?』を携えて全国6都市・12公演にわたり、東京ドーム公演は2019年9月に欅坂46として行って以来、約3年ぶりの開催。そして、約7年間にわたり欅坂46、櫻坂46のキャプテンとしてグループをけん引し続けた菅井のラストステージともなった。
本編を終えて迎えたアンコール。初日公演のアンコールでは、欅坂46の「Overture」とともに、卒業を控えた菅井が「今歌いたい曲」として「10月のプールに飛び込んだ」「世界には愛しかない」など欅坂46楽曲を複数披露したが、この日も欅坂46の「Overture」が流れ、続いて「不協和音」を披露。当時の青い衣装を着用し、鬼気迫る表情で渾身のダンスを見せる菅井やメンバーたちは、3年前の欅坂46東京ドーム公演がフラッシュバックするほどの圧倒的なパフォーマンスを見せた。
欅坂46「THE LAST LIVE」で初披露して以来となる「砂塵」では、菅井がフライング演出で中を舞うなど、楽曲の世界観が目の前で再現されていった。
菅井の7年を振り返るVTRから、いよいよ菅井の卒業セレモニーへと突入。ティアラとドレスを身にまとった菅井は、「思い返すと本当に波瀾万丈なアイドル人生でした」とこの7年へ思いを馳せながら今の素直な気持ちを吐露。
なかなかうまくいかない日々に対して、「私はキャプテンとして、せめて皆さんとグループをつなぐ架け橋になろうと向き合っていました」と語り、「周りを信じることが難しくなってしまって、心にうそをつかなくちゃいけなくなり、笑えることが難しくなってしまう時期もありました。そんなときに、応援してくださる皆さんがいてくださることが本当に心の救いでした」とBuddiesへの感謝を告げる。
さらに、「大切な欅坂46も、大好きな櫻坂46もそれぞれにしかない楽曲、メンバーの魅力がたくさんあります。どっちがいい悪いではなく、それぞれを尊重しながら、どっちも愛してもらえたらうれしいと思います」を口にしてから、「私自身もまた皆さまとお会いできるよう私の道を頑張って、これまでの経験を忘れずに、楽しかったこと苦しかったこと、すべて抱きしめて前に進んでいきたいと思います」と、今後の抱負を掲げてあいさつを締め括った。
その後、菅井へのサプライズとしてメンバーが一人ずつ、菅井への手紙を読み上げ、1輪の花をプレゼントしていく。二期生たちは誰に対しても平等に、無償の愛をくれたキャプテンへの感謝を伝え、同期の一期生は7年間の思い出とともに労いの言葉を贈る。
そして、「次の道に踏み出すために、今日ここで大切に歌えたらと思います」とこの日のために用意された新曲「その日まで」を披露。二期生から一期生へと、メンバー一人一人が菅井を介して絆をつないでいくような演出・振り付けとともに、菅井は見る者へ感謝の気持ちを表現した。
曲中には「今日までグループを守るために戦ってきました。悲しいこともありましたけど、最高に楽しかったです。7年間の応援、ありがとうございました！」と力強く語る一幕もあり、最後は大量の紙吹雪が舞う中、彼女のトレードマークでもある「がんばりき」ポーズを見せながら笑顔でステージを後にした。
そして、菅井が去ったあとに新キャプテンとなる松田里奈が「このメンバーならどんな困難も乗り越えられると思うし、どんな道も進んでいけると思います。またこのステージに立てるように切磋琢磨していきたいです」と新たな抱負を口にし、3時間を超える東京ドーム公演を終えた。