福原遥がヒロインを務める連続テレビ小説「舞いあがれ!」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)の第33回が11月16日に放送された。駆けつけた舞(福原)と久留美(山下美月)に、ぽつりぽつりと胸の内を語った貴司(赤楚衛二)。失踪に至るまでの苦しみとそこからの再生を詰め込んだ、5分間にわたる赤楚の告白シーンが光った。(以下、ネタバレがあります)
ヒロイン・舞がものづくりの町・東大阪と自然ゆたかな母の故郷・長崎の五島列島でさまざまな人との絆を育みながら夢に向かっていく「舞いあがれ!」。第7週「パイロットになりたい!」では、舞と久留美、そして貴司がそれぞれ自分自身と向き合う姿が描かれている。
突然会社を辞め、失踪してしまった貴司は、舞が幼い頃の一時期を過ごした五島を訪ねていた。あのころ舞から受けとった絵はがきの景色が見たかったという。第33回では、舞と久留美が貴司の無事を確かめるため五島へ向かった。
貴司は、舞からもらった絵はがきの写真にあった“大瀬崎灯台”にいた。落ち着いた様子で「僕は元気やで」とほほ笑み、これまでのことを語り始めた。
入社して1年経っても営業成績が最下位のままで「しんどなってしもてん」という貴司。職場で投げつけられる言葉が「僕には突き刺さって、痛くて、しゃあない」。
唯一の心の支えだった古本屋「デラシネ」の八木(又吉直樹)もいなくなり、「会社にいく足がすくんでしもて、一歩も動かれへん」状況に。
本当の気持ちを心の中に閉じ込めているうちに、「自分が何やりたいんか、何好きなんか、わからんようになってしもた」という。第29回で貴司が口にした「舞ちゃん、ホンマの自分を見つけたんやな。うらやましいわ」の一言は、そんな苦しみから出た言葉だったのだ。そんな日々の中、貴司は舞からの絵はがきにあった風景を思い出し、五島へ向かったのだった。