板垣李光人、自分自身と学生時代について明かす「正直、学校よりも仕事の現場にいる方が楽しかった」

「高山さん、梶さんの声を聞いて、思わずニヤニヤしてしまった(笑)」

板垣李光人撮影=富田一也/スタイリスト=伊藤省吾(sitor)/ヘア&メーク=佐川理佳/衣装協力=メゾン キツネ


――スバルと一緒に城に集められた7人の中学生を演じる声優陣の中には、人気声優の高山みなみさんや梶裕貴さんもいましたね。お二人の印象は?

僕は元々アニメが好きで、高山さん、梶さんの作品も拝見していたので、お二人の声を聞いて、思わずニヤニヤしてしまいました(笑)。一人ずつの収録だったので、お目にかかることはできなかったのですが、アニメ好きとしては感慨深いものがありました。今回、自分が声優に挑戦して難しかったのが、走るときの息遣いや驚くときのリアクションだったんですね。でも、お二人は細かなニュアンスまで表現されていて、本当にすごいなと思いましたし、聞いていて感動しました。

――「城のどこかに隠された鍵を見つけ出せば、何でも一つ願いがかなえられる」と聞かされたスバルたち。もし、自分がスバルと同じような状況に陥ったとしたら、他の6人と仲良くなり、協力し合えると思いますか?

無理、絶対に無理!僕は人見知りな上に、そんな状況に置かれたら、本当にヤバいぐらい困ってしまうと思います(笑)。だから、多分自分が仲良くなれるとしたら、スバルなのかなと。自分に似ている部分があるし、一番落ち着いている気がするので。その感覚はファーストインプレッションでわかると思うので、もし僕が“かがみの孤城”に行ったとしたら、まずはスバルと仲良くなると思います(笑)。

――スバルが城で出会う主人公のこころ(声:當真あみ)は、学校での居場所をなくし、部屋に閉じこもっている少女です。彼女の姿から思春期の繊細な感情や感性がリアルに描かれる本作ですが、板垣さん自身、本作に共感できるところはありましたか?

僕は子どもの頃から仕事をしていて、正直、学校よりも仕事の現場にいる方が楽しかったんですよね。ですが、それが学生生活だけだと、狭いコミュニティーに息苦しさを感じる人もいると思います。この作品を通じて、自分が逃避できる場所をつくるのも大切なことなんだと伝えたいし、そこから変わっていく7人の姿をぜひ見てほしいです。

◆取材・文=馬場英美

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