声優、YouTuber、モデル、コスプレイヤー、そして2022年7月からは自身名義での音楽活動も。「マルチタレント」を掲げ、さまざまなジャンルで活躍する夜道雪(よみちゆき)のコラム連載、「夜道 雪のBlowin' the Night wind!(夜風に吹かれて!)」がスタート! 地元・北海道から上京し、現在の「表現者・夜道雪」が生まれるまでの道のりを、「夜道節」で綴っていきます。
上京してからは、北海道にいる頃よりもそれなりにお仕事がくるようになった。
元々全国区で活動したいという思いもあり、その頃からYouTubeでの活動も広げはじめた。
夜道雪という無名のタレントを手っ取り早く全国の人に知ってもらうには、YouTubeがぴったりだなと。コンテンツは趣味のバイクがメイン。私が熱弁できる事と言ったらバイクネタくらいだから。
その影響もあって、頂くお仕事はバイクのお仕事が多かった。
バイク雑誌の特集やモデル、イベント、試乗やインプレッションなどなど。
続けているうちにバイクタレント的な位置付けにも。
それと並行して養成所で声優としての特訓を続け、卒業と同時に声優事務所にスカウト&所属。アプリゲームのキャラクターボイスやアニメのガヤ。あとはライブイベントなどの影ナレなどを担当、舞台役者の仕事もしてお芝居をコツコツと実践練習の日々。
そんなある日、私にとって運命的なオーディションが舞い込んだ。
アニメ「スーパーカブ」のキャラクターオーディション。
主人公の女子高校生が愛車のバイク、HONDAスーパーカブに乗り、世界を広げていく物語。
設定を聞いたとたんに思った、
「この子はまさに、私の高校時代そのものだ!」
趣味なし、特技なし、友達もなし、中肉中背のおかっぱショートの田舎娘。
そんな、どこにでもいる普通の女の子が、バイクに出会う。当たり前の日常がちょっぴり変わる。私にとってそのすべてに一脈相通ずる作品。まさに一期一会の出会い。
声優の仕事は、自分が関わりたい作品や、演じたいキャラクターがあったからといって、都合よくそれらのオーデョションを受けられることなどほぼ皆無。
なんとかオーディションのチャンスにありついても、さらにその中で勝ち抜いて主人公に抜擢されるのは非常に稀で奇跡。
気が遠くなるほどの数のオーディションを受けて、1回合格できればラッキー!という世界なので、駄目で元々の精神でエントリーするのがセオリーなのだが…(受かると思ってオーディションを受けると毎度落ちた時にショックを受けてしまうので)。
しかし、彼女(「スーパーカブ」の主人公)のバイクに対する想いや信念、作品中のバイクの描かれ方の素晴らしさ。そして私自身が上京の時に感じた、「バイクが世界を広げてくれるという感覚」、作品の主人公とシンクロする数々の事象に、「これを伝えられるのは私しかいない」、そんな風に勝手に思い込んでいった自分。
その後は、駄目で元々の精神はとっくにどこかへいき、「スーパーカブ(バイクの方)」の楽しさを100%理解した上でオーディションに挑みたいと考え、主人公の所持してるスーパーカブとほぼ同世代の中古のカブをすぐに購入した。
それが功を奏したのか否かは今となっては全くわからないが、、見事オーディションに合格してしまった。
今、声優としての知名度が高まった原点となる作品が、アニメ「スーパーカブ」。
私の運命の作品となった。
そして、「スーパーカブ」の放送から早一年。
歌手デビューしたのはつい最近のこと。
今までも紆余曲折あって、過去の自分が思い描いていた理想よりも結果を出すのに時間がかかった想い出。
苦しい事、悲しい事、悔しい事、思い通りにいかないことばかりで少し捻くれてしまった私だけれど、そんな私に可能性を感じてアーティストデビューさせてくれたレーベル様には本当に感謝してもしきれない。
2022年7月20日、沢山の肩書きの中でもひときわ輝く肩書、「歌手」が加わった。
ソロアーティストとしてはまだまだ嘴の黄色すぎる私だけれど、これまで同様、失敗を恐れずがむしゃらに前進。そんな姿を気に入って下さった方は是非、歌手・夜道雪を追いかけて欲しい。
長いようで、あっという間に駆け抜けた日々。今も多岐の活動全てに100%の熱意を持って取り組んでいる。
あらためて振り返れば、私を見ている人々が少しでも楽しんでいる姿を感じること、それが何よりも嬉しくて、それをモチベーションに活動してきただけのような気がする。
とにかく!これからも
【マルチタレント】夜道雪をよろしくお願いします!!
夜道 雪のBlowin' the Night wind!(夜風に吹かれて!)は、隔週土曜日更新。
次回は、12月17日(土)に掲載予定です。
スタイリング:菅晴子
ヘア&メイク:福島加奈子(ごほうび)
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