ーー原作には、強い吸引力がありますよね。
新しさを感じて、どっぷりハマりました。絵柄にレトロ感がありつつもキャラクターデザインやお話自体は新しい。レトロと前衛的な感じをミックスした新時代の漫画なんです。特に私が好きなのは、扉絵とかで路地裏やむき出しの配管が背景に描かれているところ。その雰囲気も含めて、新しい世界の話だと感じました。
ーー制作会社のMAPPAが、その空気感まで丁寧に再現しているように感じます。
MAPPAさんが作るというだけでも期待大なのに、ティザーを見た瞬間…、髪の毛の一本一本まで丁寧に描かれているかのような精緻さがあり、指先まで各キャラクターらしい動きをしていて、「チェンソーマン」の登場人物たちがそこに生きていました。オーディション前にティザーを見たので、この作品に関われたら幸せだろうなと思いましたし、もしご縁がなかったとしても、間違いなくテレビの前で毎週かじりつくように見ていただろうな、と思います。
ーー見た目は美少女ながら一人称は「ワシ」、そして魔人であるパワー。役作りは、一筋縄ではいかなそうですが…。
作品の大前提として、中山竜監督から「アニメ芝居をこそぎ落とし、日常会話のようなリアル感を出したい」と言われました。ただパワーの場合、日常会話で女の子が自分を「ワシ」と言うことはあまりないですし、魔人の日常的なしゃべり方が分からない(笑)。そこは、自分の想像力との戦いです。キャラの濃さは損なわず、周囲と自然になじむように、でもいい意味でちょっと浮いているくらいを意識して作っていきました。
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