モーニング娘。25周年と加賀楓の卒業。12月21日(水)に発売されるモーニング娘。72枚目のシングルに込められたこの2つのテーマ。加賀の卒業はリリース前の12月10日(日)、日本武道館にて。迫るその日を前に、加賀は「完璧に終わらせたい」、同期の横山は「加賀がいなくなることに想像が追い付かない」と今の心中を語る。加賀から横山へ、横山が考えるグループでの役割など、多岐に渡ったロングインタビュー。取材中、快活に話しながらも幾度となく加賀の横顔を見つめる横山が印象的だった。
――加賀さん、横山さんが揃う最後のシングル。リリースを控える今の気持ちから聞かせてください。
加賀:まず私の卒業に関してですが、これはけっこう以前から会社に相談していて、レコーディング時期には12月での卒業が決まっていました。だから「これでラストか…」と思いつつ、でも今回の曲がとても難しくてですね。練習するのに必死だったので、しみじみした気持ちになる暇はなかったというのが正直なところです。
横山:私は加賀の卒業は全く予想していなかったので、聞いたときは「へえ、そうなんだ」って。そんな気持ちでした。電話でね、聞いたんですよ。びっくりもあった分、いまだに実感が湧かなくて。それこそ12月10日を過ぎても一緒に活動しているんじゃないかって、謎の期待をしています。
加賀:みんなから言われるんですよ。「ハロコンもあるし、出ればいいじゃん」って。
横山:ゲストでフル出演したらいいのに。なんか、加賀がいなくなることに想像が追い付いていない感じです。
――卒業報告が電話でというのは、会って話すのがつらかったからですか?
加賀:違うんですよ。私はちゃんと直接言いたかったんですけど、横山はすぐに予定が入っちゃうんで。
横山:仕事じゃなくてプライベートの予定がね(笑)。コンサートの帰り道だったんですけど、ご飯の誘いかと思ったから「ごめ~ん!」って。じゃあ、あとで電話するっていうから、最初、怒られるのかと思ったもん。「電話してでも話したいことって何!?」って。
加賀:電話してでも話したいことでしょ、これは。
――卒業の雰囲気には気付かなかった?
横山:察したくないっていうのがありますね。やっぱりメンバーの卒業は寂しいので、なんか変わったなと思っても気にしないようにしています。だから全然気付かなかったです。加賀が卒業を考えていることは。
――両A面シングルの1曲、「Swing Swing Paradise」は加賀さんがセンターに立ち、卒業に送るような楽曲です。必死だった期間を過ぎて、今は曲に対してどんな思いがありますか?
加賀:自分がメインでというのは気にしていなくて、気持ちとしてはいつも通り。聴いてくださる方に向けてこの歌詞を届けたいというものですけど、サビの歌詞は目に止まりましたね。私は自分のためより他人のために動きたいタイプで、いつの間にかそういう行動をしがちだって周りからも言われるし、自分でも若干自覚はあるんです。だから「君の為ならば なんでもしたげたいね」というサビの歌詞は、私の普段の行動を表しているようだなって思いました。
――ハロプロの曲には幾つもありますが、メンバーへの当て書きはつんく♂さんの愛情を感じるんですよね。譜久村聖さんがブログで、曲の制作からつんく♂さんと話したと記していましたが、2人はどんなことを話されましたか?
加賀:私たちは話してないんですよ。
横山:ねー。13期はタイミングが合わないのか、ちゃんとつんく♂さんとお話した経験がないんですよ。15期は対談してるのに。いいなー。
――では譜久村さんから伝えられたことなのかもしれないですね。
横山:気になるね。どんな話をしたんだろう。聞いてみたいな。
――「Swing Swing Paradise」、曲のポイントではどうですか?
加賀:とにかくノリが良くて、私の「go ahead!」という掛け声で一気にテンポが上がっていく。しょっぱなからド肝を抜かれる曲で、ダンスにはミュージカルテイストも入っていて、目と耳、両方が奪われる曲だなって思います。
横山:最初のゆったりした感じからここまで展開されていくんだっていう、音楽の広がりをすごく感じます。踊っている身としても楽しいし、聴いていても「こんなに曲調変わるんだ」っていう楽しさがありますね。加賀の最後ということで、衣装もしっかり赤で。
――今着ている衣装ですね。全員鮮やかな赤で映えますね。
横山:やっぱりみんなで加賀を送るというのもテーマにあって、ダンスでは振りだけじゃなく表現力が大切だからと先生に繰り返し言われました。加賀はダンスも歌も、舞台での演技もすごくて、この曲にはそういう加賀の全部が詰まっています。加賀のモーニング娘。での集大成だって言える曲ですね。私、加賀の演技がめっちゃ好きなんですよ(笑)。
加賀:初めて聞いたわ。舞台、二回しかやってないのに。そんなに?
横山:だって、いい役をしてたじゃない。
加賀:確かにね。美味しい役をもらったなって思ってる(笑)。
横山:なので、そういうところも含めてステージングがとても楽しい曲です!(笑)
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