生田絵梨花、演じることは「ずっと勉強」…自身の声についての“悩み”も明かす

声優経験で実感「改めて声優さんの偉大さを感じた」自身の声については悩みも

生田絵梨花※ザテレビジョン撮影(撮影=友野雄)


――今回、ヒロイン役として作品と深くかかわる中で、声優業の魅力はどんなところにあると感じましたか。

声でキャラクターに命を吹き込むって、改めて凄いことだと感じました。今回の作品では、他のキャストの皆さんが収録し終えた後に吹き込みに臨んだのですが、それぞれのキャラクターがこの世には存在しないはずなのに、どこかで生きているんじゃないかと思うくらい、本当に生き生きとしていたんです。演じていて一緒に会話しているような感覚になり、改めて声優さんの偉大さを感じました。

――生田さんは、ご自身の声についてどう評価しているのでしょうか。

正直、悩みどころの多い声だと思います。特に10年くらい前は、今よりも細く甲高い声をしていて、それが悩みだったんです。自分にはない深い声や低い声、厚みのある声に強い憧れがあったので。少しでも理想の声に近づけるよう、10年間意識して発声してきたこともあり、今は若干、落ち着いたトーンになってきたかなという感覚はあるんですけどね。

――甲高い声ではないほうがいいと思ったのはなぜでしょう?

一つには、色んな役を演じられるようになりたいという思いがありました。声によるイメージの偏りがあった気がして、たとえば昔は、なんとなく「お嬢様っぽい声」と言われ、ミュージカルで“箱入り娘”みたいな役をいただくことが多かった時期もありましたし(笑)。だけど、チャレンジングな役をやりたいとなると、やっぱりもうちょっとガシっとした声や深みのある声になったほうが、お芝居の幅は広がるわけで。

――声優業もそうですが、ミュージカル、映画、ドラマと、生田さんはこれまでアイドル時代含む十数年に及ぶ芸能活動において、ほとんど途切れることなく、演技のお仕事を続けてきました。常に傍らにある「演じる」ということは、生田さんにとってどんな意味を持つことなのでしょうか。

演じるということは…「ずっと勉強」だなと思います。役を演じると視野が広がり、こんな価値観や考え方があるんだと気付かされることが多いんです。そういった新しい発見があると、自分もこうやって生きてみようと日常の中で取り入れたりすることもあって。だからお芝居は、それ自体がまず勉強ですし、自分自身の人生や生き方を勉強する機会でもあると考えています。

独り立ちして一年…「まずは役者業を一歩一歩修業していきたい」

生田絵梨花※ザテレビジョン撮影(撮影=友野雄)


――演技の仕事を長く続ける中で、役が抜けなくて苦労したことはないのでしょうか。

役が抜けないと感じたことはないです。ただ、グループ時代、お芝居で強めなキャラクターの役をやっていた時に出演した歌番組でカメラに抜かれたら、目線が鋭くなっていて注意されたことはありました(笑)。役を引きずっているつもりはまったくなくても、ふとした瞬間に役が出ちゃうということはあるのかもしれません。

――最後に「今後挑戦したいこと」を教えてください。

また独り立ちして一年目ですから、まずは役者業を一歩一歩修業していきたいです。あとは、音楽活動でまだ自分の曲を持ったことがないので、来年以降、何とか実現できたらいいなと思っています。

文=こじへい

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