井上想良“満”の5年後の姿のあとに描かれた、小宮璃央“浩一”ターンにさらに号泣<永遠の昨日>

2022/12/15 12:15 配信

ドラマ レビュー

誰かの一番になりたかった浩一


「特別な時間」を過ごした翌朝、裸でベッドにいる二人。浩一は腕枕している腕を抜き、寝入っている満を見つめる。満が浩一を一番と言ってくれたことに対し、浩一は誰かの一番になったことがなかったと心のなかでつぶやく。山田家の家族は本当の家族ではなく、本当の父親は浩一も知らず、本当の母親は浩一を捨てたのだった。

母の兄である伯父が浩一を引き取り、本当の子供のように育ててくれた。父も母も浩一に気を遣ってくれたが、浩一にはそれがうれしくもあり、さみしくもあった。そのため浩一は一番好きだという人が現れることを願い、自分もその人が一番好きなら本当に奇跡だと思っていたのだ。

眠る満の頭を撫でながら「みっちゃん、奇跡をありがとう」と語りかける浩一。片方の手で満の頬を撫でてほほ笑む浩一の顔は、涙でにじんでよく見えないほどに泣けてしまう。

浩一は満に迷惑をかけないように、満が眠っている間に去る決心をし、「みっちゃん、一番愛してる」と優しく告げてキスを落とす。まるで宗教画のように美しく尊いシーンに心が洗われる。満も浩一も最後のセリフは「一番愛している」で締められ、ベターハーフというべき二人の固い絆に震えるほど感動してしまう。ドラマが終わってもしばらく放心するほどただただ涙が流れ、“泣けて泣けて仕方がない”青春ラブストーリーであることが証明された。

◆構成・文=牧島史佳

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