「長く愛されるのには理由がある」高杉真宙が、芸能界を生き抜くために大切にしていること

映画「ナニワ金融道」主演の高杉真宙撮影=友野雄

大阪の貸金業者、いわゆる街金の実態を描いたマンガ「ナニワ金融道」。1990〜1997年まで「モーニング」で連載され、テレビドラマ化もされた本作が、このたび「令和アウトローレーベル」第1弾作品として全3話で映画化。11月25日より3週連続で劇場公開され、早くも本日12月16日よりDMM TVでの配信が開始となった。主人公の灰原達之を演じた高杉真宙に、撮影中のエピソードや、芸能界を生き抜くための処世術などを語ってもらった。

宇崎竜童の意外な一面に驚きも!先輩だらけの現場エピソード


──「ナニワ金融道」という作品の印象を教えてください。

平成初期から始まって、この令和の時代に再び映画化される作品って、なかなか貴重だと思いますし、長く愛されているのには理由があるなと感じました。お金、そして人との絆など、大事なことをわかりやすく教えてくれる作品なので、時代が変わっても多くの人から愛されているのだなと納得しました。

──今回、高杉さんは主役という立場でありながらも、共演者は先輩だらけでした。撮影現場ではいかがでしたか?

おっしゃる通り、今回は先輩方に囲まれた現場だったので、とにかくついていこうという気持ちで挑みました。最初は少し緊張していたのですが、本当に皆さん、気さくで素敵な方たちばかりだったので、お話していくなかで少しずつ緊張が溶けていきました。

──共演者の方との印象的なエピソードがあれば教えてください。

宇崎(竜童)さんが「新しいスーツを買うんだ」って言って、アプリで上手にお買い物されていたのは覚えています。「これ、かっこよくてライブでどうかなと思ってるんだ」「今日結果が出るんだ」って(笑)。僕はアプリで買い物をしたことがなかったのですが、宇崎さんが使いこなしているのを見て「便利な世の中だな」と思いましたね。

高杉真宙撮影=友野雄


テーマ曲「借金大王」は作品に欠かせない1ピース


──高杉さんが演じた灰原は、貸金業者・帝國金融の新入社員という役どころです。台本をもらったとき、灰原という役をどのように解釈しましたか?

仕事に対する真面目っぷりが一貫しているなと思いました。それが良いように作用して優しい人という印象を与えることもあれば、仕事だと割り切って、きちんと取り立てるような一面もある。見る人によって印象が違う、掴みどころのないキャラクターだなと思いました。

──どのように役作りされましたか?

どれぐらい理解できるかがポイントだと思ったので、台本を読み込みました。その中で、物語の軸は灰原ではなく、各話ごとに登場する灰原の周りの人たちであり、受け芝居が多い役だなと気づいたんです。だから、必要以上に準備はせず、現場に入ってから周りの方々にならって灰原というキャラクターを作り上げていきました。

──本作では、1996年放送のドラマ「ナニワ金融道」(フジテレビ系)のエンディングテーマ「借金大王」をウルフルズさんがセルフカバーした「借金大王 V」が主題歌として起用されています。高杉さん自身、ドラマ版を意識することはありましたか?

普段から役作りに関しては、何かを参考にするのではなく、自分自身で考えるべきだと思っているので、特に意識しませんでした。だから、ドラマ版を見ることはできていないんです。でも、「ナニワ金融道といえば、あの曲!」とおっしゃる方が多いので、ウルフルズさんが再び主題歌を担当していただけたことは、ありがたいなと思いましたね。印象的な曲だし、作品には欠かせない1つのピースだなと。

高杉真宙撮影=友野雄


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