＜ウィロー＞“因縁の城”で試された仲間たちの絆…救世主エローラの“覚醒”に高まる期待

エローラは自分は魔法が使えないし、グレイドンを救うこともできないんじゃないかと諦めの気持ちが強くなるが、キットが「過去は救えない。でもグレイドンなら救える」とエローラを諭し、「エックルベリーは芽吹いていた」とエローラの魔法が成功していたことをここでようやく伝え、「レシピは気にせず、思うままにやってみて」と背中を押した。

やる気がなく、足手まといになっていた感じのキットだったが、ここで重要な役割を果たした感がある。エローラは見事にグレイドンを救うことができた。そして嵐も止み、再びエリクを捜す旅へと向かった。

ここで一つ気になったのが、グレイドンを救う時にエローラが見た“過去の記憶”。グレイドンの兄は木から落ちて亡くなったと言っていたが、エローラが見た“過去”ではグレイドンが兄の腕をつかんで下に落としていた。それは真実なのか、それとも魔女による歪んだ魔法によるものなのか…。いずれにしても、“覚醒”した感のあるエローラにゾクゾクしたのは筆者だけではないだろう。今後のエローラの活躍ぶりに期待が高まる。

今回は映画版のシーンをオーバーラップさせる場面も多く、過去と現在とリンクさせて見せる手法がうまく取り入れられていて、最後には久しぶりにエリクの姿も。ストーリー的にも、またもや続きが気になる終わり方となった。

◆文＝田中隆信