絶賛公開中の映画『森の中のレストラン』は、人里離れた森の奥にあるレストランを舞台に、孤独なシェフ・京一と、少女・紗耶との出会いを描いた作品。命を絶つ前にこのレストランへ”最後の晩餐”を求めてやって来る少女・紗耶を演じる畑芽育に、映画のことや、女優業への想いを語ってもらった。
「紗耶は自殺願望がある中学生の女の子。初めは“悲しい子だな”と思っていたのですが、彼女の14年間の人生を考えているうちに、”やさしい子だな”と思うようになって。きっと自分が死ぬ以外にもいろんな術があるはずなのに、自分が消えることで解決するという思考に至るのはやさしさからなのかなと思ったんです。だから柔らかく演じたいと思ったし、寂しいだけじゃなくて、芯のある女の子として演じようと思いました。自分が経験したことのない役を演じるのは難しかったですが、紗耶の生きざまにリスペクトを持って演じたので、ちゃんと紗耶になれているんじゃないかなと思います。暗闇の中に光を見出せるような作品で、観た後には『明日も生きてみよう』と思えるはずなので、気負わずに見てもらえたらうれしいです」
今作では紗耶が、レストランでおいしいご飯を食べたり、京一と出会ったりすることで考え方が変わっていく様子が描かれる。畑にはそういった、気持ちがほぐれる瞬間はあるのだろうか。
「私も寝ているときと、ご飯を食べているときはすごくリラックスできます。『今日はあのご飯を食べるために頑張ろう』みたいな気持ちにもよくなりますね。この映画の撮影で出てきたご飯も全部おいしくて! 食事のシーンでは、カットがかかった後も食べ続けていました(笑)。あと最近気付いたのですが、お風呂に入るとすごくスッキリするんですよ。例えば、悔しいことがあって陰鬱な空気が自分の中にずっと流れているときにお風呂に入ると、汚れと一緒に陰鬱な気持ちがシャワーで洗い流されていく感覚があって。長風呂とかじゃなくて、本当にサッとお風呂に入ってサッとドライヤーをして、サッと寝る。それができただけで『自分、優秀!』と思えるし、その気持ちが大事なんだなって。これに気付いたとき、なんて画期的な発明なんだ!と思いました(笑)」
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