本格的なCG演技も初めてで、「どんな映像になるのかわからない中で、想像力だけで演技をしなければならなかったのが難しかったです。あと、恥ずかしさを忘れるのが一番大変でした。“これができなければ、公開されて後悔するのは自分だ”という気持ちだけで頑張りました。最初は、CG演技をする(チョン・)ヘイン兄さんがOKが出た後に冷静になって苦しむのを見てからかってたんですよ。でも、実際に自分がすることになった時、どれほど難しかったかを感じて申し訳なかったです」と振り返っていた。
アクションについても、撮影中に5~6話の台本を見て、アクションシーンがあるということを知り、急いで準備したんだとか。その為、充分な準備ができず、「強いキャラクターに合わせて激しいアクションをしたかったです。また、臓器売買組織と戦うシーンでは、少し怪我をしていて、そんなに痛くはなかったけど、狂ったようにうまく戦える状態ではなくて、残念でした」と心残りも見せていた。
イランとドンスの関係性については、「台本では、ロマンスがもう少し感情的に描かれてたんです。でも、他人との接点がない孤独な2人は、どうやって愛を分かち合えばいいのか分からなかったと思います。そんなぎこちない中途半端な姿を表しました。誰にも言えない“コネクト”という秘密を抱えて暮らす2人は、いつも寂しかったけど、お互いの存在を知り、慰め合ううちに好感が芽生えた“同士愛”のような感じ」と語った。
キム・ヘジュンは2015年にウェブドラマでデビューした後、コントバラエティ「SNLコリア」のレギュラー出演やドラマ「ただ愛する仲」の主役のガンドゥの妹役など、助演で経験を積み、2019年のNetflixの時代劇ゾンビ物「キングダム」で、野望まみれの残忍な王妃を演じ、一気に知名度を上げた。同作のシーズン1では「棒演技」などと叩かれたが、その酷評を糧に成長し、映画「未成年」では青龍映画賞新人女優賞、「調査官ク・ギョンイ」では、百想芸術大賞テレビ部門女子新人演技賞を受賞した。
彼女の出演作には、ジャンル物と呼ばれる作品(=恋愛や家族モノなどの日常的な話ではない、サスペンスやホラー、犯罪などに特化した作品のこと)が多いが、敢えて選んでるのではなく「気づけばジャンル物だった」そう。そして、ジャンル物に多くキャスティングされる理由として「どこに居てもなじむ平凡な外見」とし、そうは見えない人間が特異な行動をするギャップを期待されているようだと語り、「平凡さが私の強みのようです」と自己分析した。
もし「コネクト」シーズン2があるとしたら「とりあえず、イランの比重が増えてほしい(笑)。どんな展開になるのかはわからないけど、イランが黒幕になるかもしれないし、最終的にヴィラン(悪役)になるかもしれないし。それか、ドンスのように成長型ヒーローになるかもしれませんよね。どんな方向に進んでも、私が一番強力な存在だったらいいな(笑)」と、シーズンの継続とイランの更なる活躍に期待を寄せていた。
◆文=鳥居美保/構成=ザテレビジョン編集部
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