名優クリスチャン・スレーターが“うさんくさい男”を好演「ウィロー」で特異な存在感発揮

2022/12/30 19:05 配信

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「ウィロー」より、エリク(C)2022 Lucasfilm Ltd.

キットとウィローが檻から抜け出し、アラガシュと一緒に“秘密の扉”へと向かう。そしてエローラたちはキットとウィローを探して、下へ移動する。うまい具合に合流することができ、秘密の扉を開け、ナゾナゾを解いて、宝がある場所へとたどり着いた。目的は“カイメリアの胸当て”。それらしき物を発見するが、キットは別の物も見つけてしまった。それは父・マッドマーティガンの剣だった。その時、「力を貸してくれ」という父の声を聞いたキットは声のする方に行こうとするが、アラガシュに「彼は異空間で戦ってる。君は一番大事なものを守れ。“エローラ・ダナン”だ」と言われ、後ろ髪を引かれつつ、その場を離れることに。

これがキットにとって大きな後悔となり、エローラをキツイ口調で責め立てる。「なんでいつもあんたを選ぶのか」「何もかもあんたのせいで破壊する」とか。出口が見つかり、エローラは戻りたがっているキットを必死に説得するが、ここでまたハプニングが。薄氷(ではないのだが)の上に立っていたキットが下に落ちて、閉じ込められてしまう。ウィローの魔法でも救出できず、エローラに全てが掛かっている…というところで場面が切り替わってしまった。

最後は不滅の都市にいるエリクの近況が映し出された。廃虚のように誰もいない街だったが、エリクと同じように閉じ込められていた“謎の美女”を発見。この女性は一体誰なのか?ここにきて新たなキーパーソンの登場の予感だ。

さて、第6話ではマッドマーティガンのことをよく知る“アラガシュ”が登場したが、演じているのはクリスチャン・スレーター。「薔薇の名前」「トゥルー・ロマンス」、ジョン・トラボルタと共演した「ブロークン・アロー」など、1980~90年代から目を引く演技を見せてくれているスレーターだけに、アラガッシュの“うさんくさい”感じも出しつつ、重要人物っぽい匂いを感じさせたりする演技が光っている。今回登場した新キャラも含め、終盤の展開に注目していきたい。

◆文=田中隆信