――柳楽さんと片山監督がお互いのすごみを感じた部分は?
片山監督:人を殴るシーンが結構あるのですが、その時の柳楽君の目つきがほんのり笑って見えて(笑)。それを本人が気付いているのか、気付いていないのか分からないですけれど、ちょっと怖いなって思って。大悟にぴったりだなと、撮るごとに思いました。ご自分ではどこまで、演じようと思っているのか、そういう表情になっちゃったのか分からないですけど(笑)。
――柳楽さん、ご自身ではどうでしたか。笑っていましたか(笑)?
柳楽優弥:それ怖いですね(笑)。
片山監督:多分無意識ですね。
柳楽優弥:嫌だな~(笑)。
片山監督:そういうところが素晴らしいなって。やっぱり、大悟は柳楽優弥さんじゃないとだめだなって思いました。
――柳楽さんが、片山監督を凄いなと感じた部分や面白いなと感じた部分は?
柳楽優弥:頼りがいがとてもあって。こういうテーマですと、現場が狙ってもないのにネガティブな空気になることがあるんです。そうはさせないよ、と現場の中心で引っ張ってくれている感じが心強かったです。また、片山さんのチームのカメラマンさんたちとの信頼関係がしっかりしていて、俳優部としては安心できました。(片山監督の)人柄だと思います。みんなに好かれるというか、ついていきたくなる人だなって感じました。僕だけじゃなくて、みんな言っていました。
片山監督:今回心がけたのは「座らないこと」です。
柳楽優弥:初めて聞いた(笑)。でも確かに座ってなかったですね。
片山監督:モニターとかも立って見て。その方が集中できるというか。あとはやっぱり、立っていると現場がよく見えるじゃないですか。だから、現場に起きたことはすぐに分かって、今これ撮りたいってなった時にパって行動できるからっていうのがあります。
柳楽優弥:運動選手みたい。なんか高倉健さんみたい…
片山監督:はははっ。今回は、ある程度座らないことを意識して。そうするとみんな頑張るんですよ。
――物語のキーマンとなる「あの人」の造形について監督にお伺いしたいのですが、監督が一番こだわったのはどこでしょうか?
片山監督:「あの人」は、柳楽さんをキャスティングして、吉岡さんをキャスティングして、それと同時期くらいに、先にキャスティングしたんですよね。というのは、作戦として2メートルくらいの男性をキャスティングして、彼に特殊メイクをしようと。
特殊メイクをするのに、4~5カ月かかる。まずテストで作ってみて、ああでもない、こうでもないってやって…。顔の例えば口元が下の方がぐっと出ているのですが、それがないのとあるのとでは全然違ったりするので、そのようなちょっと細かいところも作り込んでいきました。あとプラスで、目の色とかはCGで表現したりとか、カットによって大きくなっている所もあるので、そういったところも見てほしいです。一番時間がかかったキャストですね。
――造形に関して参考にされた作品はありましたか?
片山監督:見た目に関しては参考にしたものはあまりなくて、なんというか…ゼウス感というか(笑)。そこは意識しました。
――柳楽さんは2話で、「あの人」と対峙するシーンがありますが、初めてあのビジュアルを見たときどんな風に感じましたか。
柳楽優弥:胸筋が凄くて、筋肉に目がいっちゃいました。あの筋肉であのビジュアルっていうのが、怖いですけれどなんかかっこいいなって思ってしまうような感じでした(笑)。
――柳楽さん演じる大悟の暴れるシーンの見どころをお聞かせください。
柳楽優弥:大悟は警察官で柔道をやっているというバックグラウンドがありまして。僕も武道を習っていたのですが、トレーニングをしました。3話の冒頭アクションで、人のベルトを引っ張るシーンがあって。その時筋トレの成果を感じました。凄い軽々と人を持ち上げたんですよ。
片山監督:持ち上げてた!あれ凄いなと思いましたね。
柳楽優弥:自分では、普通にやっていたんですけれど、カメラマンが「クマが人を持ち上げているみたいだね」って言っていたから、ああそういう風にみえるんだなって。ちょっと笑えるポイントです。
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