コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、事故で肝臓破裂を起こした実体験を描いたコミックエッセイ『内臓破裂メモリー』をピックアップ。
作者である桜木きぬさんが2022年12月19日にこの作品をTwitterに投稿したところ、2.7万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、桜木きぬさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。
作者である桜木きぬさんは大学生の頃、早朝バイトに向かおうと自転車に乗っている最中、飛び出してきたバイクと接触。腹部が激しい痛みに襲われる。決死の思いでバイクの運転手に救急車を呼ぶよう伝え、地縛霊にならないようにと願いながら救急車を待っていた。
病院に到着すると、服を切られておかしな姿にさせられて診察を待つことになる。しかし、"ただの"打撲と診察され、医者から帰宅を促されてしまう。恥ずかしいと思いながらも苦しんでいたところ、当時住んでいたアパートの大家さんが駆けつけてきてくれたのだ。
痛みで動けずにいる作者を見て大家さんが嘆願し、しばらく病院で休ませてもらうことに。すると黄疸の症状が出始める…。急いで再検査を行うと"肝臓破裂"が発覚。手術はできないため、2週間程度安静にすることになった。事故後、休んでいた大学へ向かうと「死亡説」すら流れる始末。いまでも心身ともにダメージが残っているとして、事故には気をつけるように注意喚起している。
大学生の時に遭った事故で肝臓を破裂した実体験をもとに描かれた本作。深刻な事故をポップに描いた作調も話題となり、Twitter上では「生きていて良かった!」「私も気をつけなきゃ」「交通事故怖い…」「いろんな意味で怖い」「大家さんグッジョブ」など多くのコメントが寄せられ反響を呼んでいる。
――『内蔵破裂メモリー』を漫画にしようと思ったきっかけや理由がありましたらお教えください。
自分の子どもがひとりで自転車で出かけるようになったので、注意喚起のために描きました。
――本作を描く上で特に気に入っているシーンや、「ここを見て欲しい」というポイントがあればお教えください。
救急に運び込まれたシーンで、誰もふざけていないのに「祭りの浴衣」と「黒と黄色のロープ」というすごくおかしな姿になってしまったシーンが気に入っています。
――桜木さんの本業はイラストレーターとのことですが、エッセイ漫画に限らずイラストを描く上で意識していることがあればお教えください。
自分のエッセイ漫画を描くときは基本的に自分のやりたいようにやっているのですが、仕事のイラストはクライアントの意向をしっかり汲み取れるように丁寧にコミュニケーションをとるようにしています。
――本作以外にもさまざまなエッセイ漫画を描かれていますが、作品のテーマとして採用するときの基準などはあるのでしょうか?
特に基準は設けていないのですが、ネーム(下書きの下書きみたいなもの)を描いた後、なるべく数日寝かすようにしています。数日経って読んだときに、よくないなと思ったらそのマンガはやめておきます。
――今後の展望や目標をお教えください。
自分のマンガを後から自分で読むのが好きなので、絶えず描き続けて、いっぱいまとめて自分で読みたいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
ちょっと聞いて~!くらいの軽いノリで描いているので、お気軽に読んで下さい。
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