後に知った。
最期のお願いを送信したこの日に、Kさんは亡くなったらしい。
闘病していると気づいてからたったの2ヶ月で亡くなってしまった。
42歳という若さだったそうだ。
「あの子、昔から肌が弱くて、大丈夫かな。」
亡くなる前も、私の肌の事を心配していたそうだ。
弱っていくKさんにもっと出来ることはあったのだろうか、どうするのが正解だったのか、
今もまだ正解がわからずにいる。
でもひとつ、改めて感じたことがある。
ファンという存在の尊さだ。
「推し」は、言ってしまえば縁もゆかりもない「ただの他人」だ。
その赤の他人を、無償の愛で応援し続けてくれるのがファンという存在。
普通の人生を送っていたら、活動者ではなかったら、「ファン」以上に尊い存在に出会うことはないだろう。少なくとも私はなかった。
時間やお金を使い、会いにきて推してくれることがいかに尊い事なのか、ありがたい事なのかを、身をもって体感した。本当に、奇跡のような事だ。
これは最期の最期までファンでいてくれたKさんに教えてもらった。
私は推してくれているファン1人1人を心から大切にしている。
推して頂いた分、私もファンを推し返すような気持ちでいる。
こんなに奇跡のような存在は、他にいないのだから。
雪が降る北海道のこの季節は、Kさんの事を思い出し物思いに耽る。
Kさん、ご飯を食べられてる?
車走らせて、きれいな写真を撮りにいけているかな?
私は肌荒れも治ったよ。立派になった姿を見せられるよう切磋琢磨頑張ってるよ。
撮ってくれた写真、もうちょっと時間はかかりそうだけど、そっちで自慢できる日は来そうだから期待して待っててよ。
Kさんはそっちの世界で初の夜道雪ファンだから、宣伝隊長として、布教活動よろしくたのんだよ。
今あなたがそちらでこのコラムを読んで、照れ笑いをしていると願っています。
夜道 雪のBlowin' the Night wind!(夜風に吹かれて!)は、隔週土曜日更新。
次回は、2月4日(土)に掲載予定です。
スタイリング:菅晴子
ヘア&メイク:福島加奈子(ごほうび)
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