1月21日、22日、東京・有明アリーナにて、香取慎吾のライブ「Black Rabbit」が開催された。ソロアーティストとしてアリーナクラスの会場での公演が初となる今回のライブをリポート。
会場は、開始前から香取の登場を今か今かと待ち焦がれる約1万人のファンの手拍子で包まれた。予定を15分ほど過ぎた頃、ついに客電が落ち、会場がペンライトで緑色に染まる中、オープニングVTRに続き白のロングジャケット姿の香取が登場。「Metropolis」でライブがスタートした。ダンサーを従えて踊る姿はカリスマ性に溢れ、身長180cm超の香取にはやはりこのような大きなステージが似合う。女性ダンサーと次々に絡んでセクシーな雰囲気で魅了し、上手に下手に動いて端の観客にまで配慮を見せたり、センターステージに来てすべての方向を向いて歌ったり…と約30分ノンストップで「I’m so tired」「10%」など6曲を披露して、MCタイムに突入。
鳴りやまない拍手の中、「みなさんこんにちはー!ようこそ!『Black Rabbit』in有明アリーナ―!!ありがとう」と叫んだ後、上がった息がなかなか整わず、しばらく肩で息をする香取。その様子に会場からクスクス笑いと熱演をねぎらうようにひときわ大きな拍手が起きる。それに対し「笑ってるけど、久々のスタンディングでみんなだって同じなんでしょ」と逆襲。今回は立って観覧することが久しぶりに許された公演で、観客は総立ちで全身で楽しんでいた為、「疲労度は同じ」と言いたかったようだ。
「楽しいっ!最高っ!!」。ありったけの大声で嬉しさを表した香取は、「こんな大きい所で、1人でライブをする日が来るとは」と大感激。アリーナから4階席まで、すべての階層の観客に呼びかけて喜びを嚙みしめていた。「元気、最高の気分も10%なんだけど、カラダの水分は0%です」と、曲のタイトルに掛けて最初のセクションで既に限界突破していることを告げ、「最後まで思いっきり楽しもうや!」と観客を煽って、次のセクションへ。
“SNGダンサーズ”の紹介タイムを経て、きらびやかな黒のタキシードで登場した香取。と共に後ろのLEDが開き、生バンドが登場。ビッグバンド風のアレンジの「こんがらがって」で2ndセクションがスタートした。「slom Jam」をしっとり聴かせた後は色とりどりの衣装のダンサーと共に披露した「シンゴペーション」で、有明アリーナを華やかなジャズクラブに変えた。
観客は声援が送れないかわりに、楽しい気持ちや香取に対する想いを精一杯の拍手で彼に届ける。いつまでも止まない大拍手を両手を広げて全身で受け止めた香取は「拍手で泣かすなよぉ」と言い、その言葉にさらに拍手が大きくなった。
MCでは、公演の直前に稲垣吾郎から珍しく電話があり、昨日の公演を観た感想を告げられた事をファンに報告。稲垣が来る事は知っていたが、ライブが楽しすぎて公演中はその事をすっかり忘れてしまっていたんだそう。稲垣は「素晴らしいショーだった。あの曲で泣けた」と称賛したそうで、香取が小5の時からの仲の稲垣に褒められたことを照れながらも嬉しそうに語っていた。そして稲垣は、自分の方を見て香取が手を振ってくれた時、「嬉しい想いってこういう感じなんだ」と実感したと告げたんだとか。香取は「……今さら?」と言い、「これからは稲垣吾郎はたくさん手を振ってくれると思います」と笑わせていた。