草なぎ剛はそこに"在る"ことができる説得力を持つ俳優【てれびのスキマ】

草なぎ剛とは何者だ？

「人選ミスでした」
東野幸治はうなだれて言った。それは芸能人が監督となり、芸能人を被写体にドキュメンタリーを撮るという番組「芸能人監督グランプリ」(2022年12月２日日本テレビ系)。東野が選んだ被写体が草なぎ剛だった。東野は「草なぎ剛とは何者だ？」というテーマで本人に密着したが「深い人間。すべてを引き出すことができなかった」と反省したのだ。だが、掴みどころのない魅力は、克明に記録されていた。密着は、ちょうど三谷幸喜演出で香取慎吾との二人芝居「burst!～危険なふたり～」の稽古中。

三谷は草なぎを「計り知れない方」と評す。また、香取は「イカれてますね。この人は壊れてる。そこが僕はたまらなく好き」と語る。そんな草なぎは「全部自分だからどこを切り取られても構わない」と宣言し、「全部本当なんですよ。そうやって作っている自分も本当なんですよ」「ころころ変わるわけですよ、感情っていうのは」と終始あけっぴろげ。「常に結構ムカッとしてます」「常に喜んでるし、常に怒ってる」と語り、それが原動力になっていると。