世古口凌、『探偵ロマンス』でオペラ館の踊り子“お百”を好演 独特の雰囲気は「“一歩引く”ことを意識」

2023/02/04 22:50 配信

ドラマ インタビュー

世古口凌(C)NHK

江戸川乱歩の作家デビュー100年を記念し、虚実織り交ぜながら“知られざる江戸川乱歩誕生秘話”を描く土曜ドラマ「探偵ロマンス」(毎週土曜10:00-10:45、NHK総合)の第3話が2月4日に放送された。

今回は、物語のキーパーソンでもあるオペラ館の踊り子・お百を好演している世古口凌にインタビュー。お百を演じる上での工夫や蠱惑的な魅力の秘密、視聴者を魅了した舞のシーンの裏話などについて聞いた。

同作への出演は「俳優人生の中でも大きいこと」


ーー今回「探偵ロマンス」という作品への出演が決定したときのお気持ちはいかがでしたか?

NHKさんのドラマに出られるということは俳優人生の中でも大きいことですし、うれしかったです。お百は難しい役なので、もちろんプレッシャーも感じましたが、この役をやらせてもらえるんだというありがたさや、楽しみな気持ちが勝りました。

お百は“戦って”生きている人


ーー世古口さんから見たお百像を教えてください。

お百は人一倍苦しんでいる人、そうは見えないけれども“戦って”生きている人だと思います。時代と戦っているような部分がある、葛藤を抱えている人物なのかなと。

ーーお百はジェンダー的にも揺らぎのある、難しい役どころでした。

最近はジェンダーやいろいろなことを抱えている方を扱った作品が増えていたので、そういったものを見てみたり、NHKさんが組んでくださったジェンダー指導の先生にいろいろお聞きしたりしました。

でも、ジェンダーについて学んでも、結局お百がどこに当てはまるのかはわからなかったんです。だから、お百はお百の心で考えていくしかないのかなと。一概に「これ」とは言えず、いろんな作り方ができるからこその難しさがありました。

ーーご自身とお百の共通点や、異なる点について教えてください。

共通点は、ちょっと闇を抱えてしまう部分でしょうか? あとは他人からの意見や見られ方に対して「わかってるから言わないで」ってなるお百の気持ちは、この業界に入ったことでなんとなく感じるようになりましたし、共通すると思います。

違う点は、僕自身は普段あまり美しさについて気にしておらず、ちょっと雑なところです(笑)。お百は常に自分がどう見えるのか、見栄えを気にしているので、そこは異なると思いました。

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