[EXCLUDE
――それぞれが演じる役が存在する世界をどのように捉えていますか?
高山:(アケミがいる世界は)辛い世界だなと思います。私自身は地球が好きで楽しく過ごしていますが、アケミは国を守るという使命を背負っている人なので安心することがあっても笑っていなくて、常に緊張感あるアケミの世界で生きることは本当に大変だなと思います。
豆原:ヒロシは感情がないので、本当にクルーの皆さんが思ったことや感じたことが自分の体に出てきます。ヒロシ自体は感じることがないので抜け殻ではありますけど、クルーの皆さんの気持ちを体の一部として出していくというのがヒロシの役割だと思っています。でも、台本を読む時も中の人たちの部分を読んでから自分のシーンを演じている部分もあるのでどこかアケミさんと似ている部分があるかもしれません。
山之内:ヒロシの中の世界を想像することもない普通の女の子ですが、運命に憧れを抱いている訳ではなく、運命という重圧を背負っているという不思議な子で、どこかに運命の出会いがあるかもしれない、それを見つけないといけない、という焦りみたいなものも感じていて普通の恋愛とは少し違った意識を持っていると思います。だからこそ盲目になってしまう部分もあって、おっとりしていて抜けていて変わっている子ですが、話が進むにつれて何か愛おしくなると思います。どんな人に対しても真剣に向き合うのがしずかの良いところなので、しずかはしずかなりに自分が思う役割を全うしようと頑張っている子だと思います。
――原作を読んで、役への理解度が深まったなどはありますか?
豆原:「どういうこと?」という感じで第1話が始まるので、原作も初めて見た時は全然分からなかったです。でも、読み進めていくとヒロシって面白いなとかいろいろ抱えながら生きているんだなということを感じました。
高山:私は原作を読んで指示の出し方や手の動きなど参考にして家でよく練習していました。クルーのキャラクターや立場などが少し変わっている部分もあるので、このキャラクターは原作ではこういう立ち位置の人物なのかな、ということはよく現場で話していました。あと、原作のアケミの衣装を私も着てみたかったです(笑)
山之内:しずかは地球の女の子なので、素直でかわいい子だなと思って、しずかというキャラクターは想像ができたのですが、スカベリアと現実世界のつながりがどういう風に映像になるのかなというのは想像できなくて、でも現場に入ってヒロシが見ている世界やしずかが見ている世界を目の当たりにして、こういうふうにつながっていくんだろうなと少しずつ想像ができるようになりました。原作ファンの方にも喜んでもらえるような映像になるのではないかと思っています。