Uru、“一発録り”で際立つ人の心に優しく寄り添う“奇蹟の歌声” 唯一無二のシンガーの軌跡

2023/03/10 06:10 配信

音楽 コラム 動画

「それを愛と呼ぶなら」のTHE FIRST TAKE動画が公開された※提供写真

“奇蹟の歌声”と称される唯一無二の歌声を持つシンガー・Uruが、2月10日に人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にソロとしては初登場。「それを愛と呼ぶなら」を“一発録り”でパフォーマンスするや、公開から約1カ月で再生回数が340万を突破。2月22日には早くもソロ第2弾として名曲「振り子」の歌唱動画も公開し、こちらも70万回再生を超え、心を打つ歌声に多くのファンが酔いしれている。2月に彼女自身のオフィシャルYouTubeチャンネルの総再生回数が5億回を突破したことを考えれば、数字そのものに特筆すべき点はないかもしれないが、楽曲と歌声の良さをストレートに届けるという意味で、これほど“一発録り”と相性の良いシンガーはいないのではないか、と思うほど実に魅力的な歌声を聞かせてくれている。今回あらためて、Uruの軌跡を紹介する。

メジャーデビュー前にカバーソング100曲公開


テレビの歌番組への露出はそれほど多くなく、初めて音楽番組に生出演したのは今から3年前、2020年3月30日の「CDTVライブ!ライブ!」(TBS系)。それまでは「本当は実在しない歌手」のようなイメージを持っていた人もいるかもしれないが、決してそんなことはない。

彼女のメジャーデビューは2016年だが、それより3年前の2013年にYouTubeチャンネルを立ち上げ、歌のみならず、演奏、アレンジ、プログラミング、動画の撮影も含め全てを自分一人で行うところからキャリアをスタート。2013年9月の「ひこうき雲」(荒井由実)から、彼女がこの道を志すきっかけとなったスキマスイッチの「奏」(2016年6月)まで世代、ソロ、グループ問わずさまざまなミュージシャンの楽曲を単なるコピーではなく“Uru色で”歌い上げ、メジャーデビューまでに100曲の歌唱動画を公開した。

歌声の存在感とは裏腹に、顔があまり映っていない画角&モノクロでアップするというところに、“しとやかさ”と奥ゆかしさを感じる。デビュー前だったら何が何でもまずは目立ちたいと思うのが世の常だと思うが、余計な情報を省いて楽曲・歌声の良さを届けたい、ということを第一に考えているのが見て取れる。とはいえ曲の途中でなぜかキュウリの輪切りをしている動画もあったりして、実はおちゃめな人柄が出ちゃっているのは、ご愛敬。

そんなUruのメジャーデビューは、2016年の「星の中の君」。「あなたが、まだ知らない奇蹟の歌声」という触れ込みで、同曲は有村架純主演の映画「夏美のホタル」の主題歌に起用された。いきなりタイアップソングで注目されると、2017年は綾野剛主演の人気ドラマ「コウノドリ」(TBS系、ディズニープラスで配信中)の第2シリーズで「奇蹟」が主題歌に起用。ドラマファンを中心に支持された。その後、初のオリジナルアルバム『モノクローム』をリリース。同アルバムの初回盤B(カバー盤)には「OH MY LITTLE GIRL」や「糸」など、デビュー前から歌っているカバー曲も収録されている。

「中学聖日記」の主題歌でブレイク


2018年には一つのターニングポイントとなる楽曲が。有村主演による連続ドラマ「中学聖日記」(TBS系)の主題歌「プロローグ」だ。中学校で働く女性教師と10歳年下の中学生男子による“禁断の恋”を描くセンセーショナルな内容のドラマも大きな話題になり、楽曲もデジタルダウンロードでプラチナ認定されるなどヒットを記録。先行配信で各配信サイトにて軒並み1位を獲得し、自身最多となる“11冠”となり、パッケージリリースのタイミングでも再びiTunes・レコチョクで1位にチャートイン。2018年12月12日発表のオリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキングでも1位を獲得するなど、「Uru」という名がお茶の間に浸透した。

2020年には彼女の代表曲の一つに数えられる「あなたがいることで」をデジタルリリース。2020年1月期に放送された竹内涼真主演の日曜劇場「テセウスの船」(TBS系、ディズニープラスで配信中)の主題歌で、2ndオリジナルアルバム『オリオンブルー』にも収録されている。同曲を引っ提げてドラマ最終回の余韻が冷めやらぬ中、音楽番組「CDTVライブ!ライブ!」でテレビ初出演を果たした。

「今日は私にとってテレビで歌を歌うことが初めてになります。私の性格や、性質上難しいところがたくさんあり、こういった華やかな場所にはそぐわないと今までずっと思ってきましたが、お世話になっているTBSさんに今回このようなお話を頂き、感謝の気持ちと…きっと今もテレビの前で私のことを見守ってくださっている、いつも応援してくれている皆さんへの感謝の気持ちを込めて、出演を決心しました」という人柄の良さがにじみ出た緊張気味のあいさつ、美しい歌声、貴重な歌唱シーンにSNSも大いに沸き、「#Uruさん」がトレンド入りした。

慣れないテレビでのPR効果もあったか『オリオンブルー』は発売開始とともにiTunesアルバム総合ランキング1位を獲得し、オリコン週間アルバムランキング(2020年3月30日付)では自身最高位の4位になった。

テレビといえば、先日2年ぶりに「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)のステージを踏んだ際、司会のタモリが「いい声してるねえ(笑)」とUruの“話し声”を聞いてしみじみ語っていたが、激しく同感。曲中の刹那に心をつかむ歌声はもちろん、普段の声も実に品があってしとやかなのだ。

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