日本を代表するベテラン歌手・吉幾三の長女・KU(クー)がメジャーデビューすることが、6月18日に発表された。
8月23日(水)発売の『Which KU do you like?』と名付けられたアルバムには、ロックあり、歌謡曲あり、ファンキーな曲あり、タイトル通りさまざまなジャンルの曲がギュッと詰め込まれているが、中でもひときわ目を引くのは父の名曲「雪國」カバー曲「YUKIGUNI」。
父が作詞・作曲も手掛け、日本の美しい冬景色を歌った曲に全編英語という斬新なアレンジが加えられているが、父は今でも使用を許していないという。
この日会場に駆け付けた父・吉幾三は「本当に冗談じゃないと思っているよ。日本を代表する名曲『雪國』をこんな形にされちゃって。父としては許しても、作家としては許せないこと。ものすごく売れるようなことがあったら、いくら娘とはいえちょっとした訴訟を起こそうと思っている。
こっちの方が売れちゃったら私の『雪國』が消えちゃうんですから、印税だけでは済まされない。こういうことはちゃんとしないといけない」と語り、ほほ笑ましい“公開親子げんか”で会場に詰め掛けた報道陣を笑わせた。
続いて、フォトセッションと言われつつ再登場した吉は、なぜか司会からステージ上での着席を促され、その後現れたKUがサプライズで「YUKIGUNI」を生披露した。
感慨深く曲に聴き入る吉と、「こんな距離感で歌ったことない」と緊張するKU。どちらにとっても特別なステージであることがステージから伝わってきた。
生LIVEが終わり、感想を聞かれた吉は「冗談じゃねぇよ。こっちの方がいいじゃねぇか」とぽつり。「いい歌ですねぇ」という司会には「元がいいんだから当たり前だ」と畳み掛け、さらに笑いを誘った。
続いてさらなるサプライズとして、司会者が「今日は何の日か知っています、吉さん?」という質問が。6月18日が日曜日ということ以外に思い当たらないという吉に、「今日は父の日なんです!」と告げた司会者は、KUから預かっていた手紙をKU本人に。KUから吉への父の日のプレゼントとして手紙が披露された。
「パパちゃんへ 今日は記念すべき発表の場に同席してくれてありがとう。歌を始めて20年。やっと大きなスタート地点に立てました。今年芸能生活45周年のパパが、支えてくれる全ての人たちに感謝の気持ちで歌ってきた姿をずっと見てきました。
その歌で元気がでた、家族に会いたくなったと笑顔で帰っていくファンの方もいっぱい見てきました。私もそんな歌い手になれるように頑張ります」と、涙で途切れながら伝えた。
続けて「週に何回も会っているのに、また2、3日会えないねと帰るたびに泣くのは勘弁してください」と訴え、吉は吹き出しながらも熱くなる目頭を何度もハンカチで拭った。
「父の歌だからカバーした訳ではなく、好きな歌手が歌う好きな楽曲だから『YUKIGUNI』をカバーした」というKUの本音を聞き、まんざらでもない様子の吉は、最後に「お父さん世代には本家の『雪國』を、若い人には英語の『YUKIGUNI』を聴いてもらえたらうれしい」と表情を緩め、自慢の“子供たち”をアピールした。
やがて、父譲りのパワフルな歌声の「YUKIGUNI」の大ヒットが、吉の怒りの火に再び油を注いでしまうかも?
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)