「アベンジャーズ/エンドゲーム」をはじめ、メガヒット超大作によってエンターテインメント史の記録を塗り替えてきたマーベル・スタジオの最新作「アントマン&ワスプ:クアントマニア」が、2月17日(金)に公開される。同映画は、そんなマーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギ氏が「新たな“アベンジャーズ”に続く作品」と明言している自信作。“アベンジャーズで最も普通の男”アントマンが、時間や空間の概念を超越し、全てが予測不可能な“量子世界”と呼ばれる小さなミクロの世界を舞台に、これまでのアクションの常識を覆す大作となっている。今作はシリーズ3作目となるが、アントマンを演じているのは俳優のポール・ラッド。今回は、ポール・ラッドがどんな俳優なのかを紹介しよう。
ポール・ラッドは1969年4月6日にアメリカ・ニュージャージー州で誕生。幼少期はカンザス州で過ごし、カンザス大学で演劇を勉強した後、ロサンゼルスの“アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ”で演技についてより深く学んだ。
1991年に“SUPER NINTENDO(任天堂スーパーファミコン)”へのCM出演を経て、1992年にドラマ「シスターズ」に出演し、俳優としてのキャリアをスタート。その後、1994年「ワイルド・オーツ」に出演するなどテレビドラマで準レギュラー的な役を務め、1995年に「クルーレス」で映画デビューを果たした。主演のアリシア・シルヴァーストーンは、1993年から94年にかけてエアロスミスの「Cryin'」「Amazing」「Crazy」のミュージックビデオに立て続けに出演するなど、注目度が高く、アイドル的人気を誇っていたこともあって、アリシアが演じたシェールの義兄役のポール・ラッドも注目されるようになった。
1998年の映画「私の愛情の対象」では、ゲイの青年ジョージを好演。主人公を演じたジェニファー・アニストンとは2002年からスタートしたドラマ「フレンズ」でも共演している。2000年にはテレビ映画「華麗なるギャツビー」で、主人公とヒロインの恋の行方を見守る重要な役を演じるなど、演技の幅が広く、役者としての才能を作品ごとにしっかりと見せてくれている。
「アントマン」シリーズを見ていて感じるのが、ポール・ラッドの“コメディー”的要素。それは2000年以降にコメディー作品に多く出演しており、そこで培われたものだと思われる。2004年に始まった「俺たちニュースキャスター」シリーズ、2005年の「40歳の童貞男」、2007年の「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」、2008年の「寝取られ男のラブ♂バカンス」「ぼくたちの奉仕活動」、2009年の「40男のバージンロード」、2012年の「40歳からの家族ケーカク」、他にも「奇人たちの晩餐会 USA」(2010年)、「ラブコメ処方箋〜甘い恋のつくり方」(2014年)など、タイトルからして“コメディー”要素の強さが漂っている。日本での劇場未公開作品が多いのはちょっと残念。彼の柔軟な演技力はこのあたりのコメディー作品で培われたものだろ。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)