こんな張り合いのない感覚で生きてきた私なのだが、最近は少しずつ野心が出てきたのだ。
夜道雪として生きてきて、8年ほどの今。
「夜道雪が1番の推し!」「はじめて推しができた!」と言われることが増えた事がきっかけだ。
ファンからのこんな些細な一言で浮かれて喜んじゃうなんて、私も相当ちょろい女だ。
わかっちゃいつつも「1番になるって悪くねえな、テヘヘ。」と満更でもない心地。
だって、ずっと努力賞な私の人生で、初めての金メダルだもの。
みんなから金メダルを貰えることが、今、私の人生の中で1番の喜びなのだ。
誰かの1番になれるってこんなに嬉しいんだ。
金メダルってこんなに嬉しいんだ。
今までは自分に対して期待をする事が怖かった。何事も負けてきたから、勝つイメージをして、それが現実とならなかった時のショックに耐えられないから。夢を見る事すら避けて生きていた。
大人になった今は、子どもだった頃の私よりも夢を見ている。
夢を見させてくれたのは間違いなくファンの存在だと思う。
夢を見なかった思春期の私に会ったら「2位じゃだめなんですか?」と生意気に笑われるかもしれない。
そうしたら大人になった私は「ええ、ダメなんです。1位になりたい。負け続けてきた人生だから、これからはたくさん金メダルが欲しい!」と答えようと思う。
悔しい気持ちばかり味わってきた君の未来はきっと少しだけ夢みがちで明るいはずだと。
このコラムを最後まで読んでくれたあなたの1番になれるように、そして今までの人生で1番の私になれるように、夜道雪はこれからも走り続けます。
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