アニメ「美少女戦士セーラームーン」のテレビシリーズ全5作品のDVD−COLLECTION発売を記念して6日、トークイベントが都内で開催された。スペシャルライブにはカナダ出身で同作の大ファンというHIMEKAが登場し、主題歌「ムーンライト伝説」を歌唱。そして、トークショーには、ヒロイン・月野うさぎ(セーラームーン)役の三石琴乃、水野亜美(セーラーマーキュリー)役の久川綾、火野レイ(セーラーマーズ)役の富沢美智恵、木野まこと(セーラージュピター)役の篠原恵美、愛野美奈子(セーラーヴィーナス)役の深見梨加が登場し、思い出を語った。司会は喜屋武ちあき(中野腐女子シスターズ&腐男塾)が務めた。
同アニメは漫画家・武内直子が少女コミック「なかよし」(講談社)に'91年〜'97年まで連載した同名コミックのアニメ化で、実写ドラマ化やミュージカル化、アニメの世界的な放送などで大ブームを巻き起こした“美少女戦士モノ”の傑作。テレビアニメ全5シリーズをコンプリートし、新しい価格帯と新パッケージで発売した同商品は、「―セーラームーン」誕生20年を迎える'11年いっぱいまで限定生産される。
“セーラー戦士”5人が久々にそろったことで、三石は「同じセーラー戦士として5人がこの場にいられることが本当にうれしい。今日は興奮しています!」と弾む声であいさつ。楽屋では再会を懐かしむあまり、「思い出話に花が咲いて、すでにクタクタです(笑)」と深見が話すと会場からも笑い声が起きた。
トークでは、5人それぞれの“ベストエピソード”を語り、三石は「サターン登場の話は思い出深いです。役が降りてきたような状況になって、泣き叫びながら演技したことを今でも生々しく覚えています」と懐かしみ、篠原は「自分のキャラクターの初登場回がやはり思い出に残っていますね。仮のタイトルが『バラのピアスの戦士』という格好良いものだったのに、いざ収録すると、『恋する怪力少女 ジュピターちゃん』になっていて、あれ? と思ったものです(笑)」と裏話を明かした。
ほかにも、5人で全国各地のイベントを回ったことやクリスマスパーティーをしたこと、うさぎが暮らす街のモデルになった東京・麻布十番商店街で雑誌の撮影をしたことなど、たくさんの思い出を懐かしみながら語った。
世界的に人気がある本作。カナダで英語版を見てファンになったというHIMEKAは「『―セーラームーン』がきっかけで日本のアニメが好きになりました。セーラー戦士は14歳ですが、当時わたしも15歳と年が近く、共感する部分がたくさんありましたね。うさぎちゃんみたいにわたしも銀河を救いたい! と、あこがれました(笑)」と声優陣を前にして緊張した様子でコメント。
なんと、久川は海外イベントでHIMEKAにサインしたことを覚えているとのこと。「ぎゃー!」と感激するHIMEKAに、「本当に覚えてますよ(笑)。すごくかわいい子で印象に残っていました」と久川。深見は「原作の武内先生が『夢は世界征服』と言っていたのですが、オリンピックの参加国より『―セーラームーン』放送国の方が多いなんて、まさに征服したようなもの。本当にすごいですよ」と語り、本作の影響力をあらためて実感させた。
最後に、それぞれ「子供たちが夢中になってくれるアニメに出演したのは初めてでした。何よりもそれがうれしかったです」(久川)、「『−セーラームーン』までに10年くらい仕事をしていましたが、こんなにネームバリューのある仕事はなかった。みんなに『セーラームーン大好きでした』と言われるのがうれしい。誇りです」(富沢)、「ものすごく幸せな時代に幸せな作品に出会えた。この作品によって巡り合いという言葉の意味を知った気がします」(篠原)、「やはり、一番の代表作。誰もが知っている作品ができたのはとてもありがたいことです。いまだにいろんな結婚式で変身させていただいていますし、誰もが喜んでくださるので、人生がより楽しくなりました」(深見)と、本作について一言ずつ語った。
三石は「『−セーラームーン』は人生の宝物です。うさぎちゃんは泣き虫でドジで戦いから逃げ出してしまいそうですが、最後には愛する人のために戦う。そんなうさぎちゃんを見て、子供たちが『無理に頑張らなくてもいいけれどやるときにはやるんだ!』と感じてくれたらいいなと思います。当時のスタッフの皆さん、武内先生の才能、パワーが集結した作品で、今見てもまったく古くありません。子供も大人も一緒に楽しんでほしいと思います」と締めくくった。
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