12月12日(土)から公開される映画「パブリック・エネミーズ」に主演するジョニー・デップが2年ぶりに来日し、9日、都内で記者会見に出席した。
本作は、'30年代の大恐慌時代のアメリカを舞台に、銀行強盗と脱獄を繰り返し、“社会の敵ナンバーワン”と呼ばれた伝説のアウトロー、ジョン・デリンジャー(デップ)と彼の恋人(マリオン・コティヤール)のスリリングな逃走劇を描く。「マイアミ・バイス」('06年)、「ヒート」('95年)などを手掛けたマイケル・マン監督ならではのガンアクションも見ものだ。
デップは「2年間は大変長く感じました。美しい東京にまた来ることができて大変光栄です」と笑顔であいさつ。デリンジャーという人物については、「わたしとの共通点が非常に多く、生まれたところも近いことを知りました。彼は大恐慌時代の中で、貧しい人々を苦しめる銀行からのみ強盗を働いており、人を傷つけることは絶対にしませんでした。妥協せず、自分のやり方を貫いた、彼のそういう部分は非常に尊敬できます」と語った。
作品の見どころについては、「実際に事件が起きた場所で撮影するという素晴らしい経験ができました」と話し、「刑務所のシーンも、実際に彼が脱獄した刑務所で撮影したので、脱獄した扉や降りた階段はすべて本物です。そのほかのシーンも、事実に基づいて忠実に再現しています」とアピール。撮影中の苦労を聞かれると、「肉体的に大変だったのは森の中の襲撃シーンで、7000発もの弾丸の撃ち合いがあり、ガラスの破片などが顔にどんどん飛び散ってくるので怖かったです」と壮絶な舞台裏を語った。
この役を選んだ理由について、「デリンジャーは実際に生きていた人物なので写真は残っていますが、映像や肉声はまったく残っていません。少ない情報から自分なりのデリンジャーを築き上げ、命を吹き込み、自分の思う彼を画面上に再現できるところに魅力を感じました」とコメントした。
マイケル・マン監督については「彼も妥協をしない人です。デリンジャーが実際に生活していたロケ地を探し出して撮影にこぎ着けたのも彼です。何度もテークすることを恐れない、彼の強い押しによって俳優は演技を高めることができます」と称賛していた。
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