コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、幽霊に会いたい霊感ゼロな男と、怖がらせたい地縛霊少女のすれ違い同居生活を描いたホラーコメディー『最強地縛霊と霊感ゼロ男』をピックアップ。
作者である、池田恵介さんが2月9日に本作をTwitterに投稿したところ、シリアスとコメディーが融合したテンポの良いストーリー展開も話題を集め、4.7万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、池田恵介さんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについて語ってもらった。
"家賃0円"の超いわくつき物件に住んで3年、霊感ゼロな男は一度も幽霊を見ることなく引っ越しの時を迎えようとしている。だが、男は事故物件に住んだからには、一度くらい幽霊に会ってみたいと思うようになっていた。一方、事故物件に住みつく地縛霊・忌名子も3年間一度も自分の存在に気付いてくれないことにやきもきしていた。
忌名子は、さまざまな心霊現象を引き起こしてみるが、男は鈍感で心霊現象であることに気付いていない。そこで男は意を決し、Yes・Noと書かれた紙の前にろうそくを置いて幽霊に向かって「居るならこの火を消してみろ!」と問いかけたのだ。すると、Yesのろうそくがフッと消える。
幽霊がいる確信を持ち始めた男は、忌名子に向かってさまざまな質問を問いかけていく。幽霊の存在にも動じずコミュニケーションを重ねてくる男に対し、忌名子にはこれまで抱いたことのない感情が芽生える。
実は、忌名子は生まれた時から並外れた霊力を持っており、この強すぎる霊力によって生きている人間にまで危害を及ぼすようになっていた。自分の霊力が母親に作用し死亡してしまったことをきっかけに自死し、これまで地縛霊として己を呪い続けていたのだ。男とのコミュニケーションをきっかけに、心の闇が解けていく忌名子だったが、男がトイレに入っている隙に除霊師が訪れてしまい…。
ろうそくを使ったコミュニケーションによって、徐々に心を通わせていく忌名子と霊感ゼロ男。忌名子が自分を恨むきっかけになったシリアスな過去と、男とのコミカルなやりとりのギャップも話題を呼び、Twitter上では「家族たち最高か」「ホラー苦手だけどめちゃくちゃかわいい」「続きが気になりすぎる」「主人公かっこいい」「推せる」「忌名子がとにかくかわいい」など多くのコメントが寄せられた。
――本作をTwitterで公開後、読者から4.7万を超える「いいね」やコメントが寄せられました。今回の大きな反響について、率直なご感想をお聞かせください。
嬉しいです。以前再掲した時はここまで伸びなかったのですが、今回は少し多めに再掲し、タイトルも「最強地縛霊と霊感ゼロ男」ではなく「怖がらせたい地縛霊少女と霊感ゼロ男が同居してる話」に変更しました。その辺りも今回伸びた要因なのかなと思いました。
――『最強地縛霊と霊感ゼロ男』はどのようにして生まれた作品ですか?創作のきっかけや理由があればお教えください。
3年ほどスランプで漫画を描けなくなっていた期間がありまして、そのリハビリとして描いたのがきっかけでした。アシスタント先の先生にお題を出していただき、それをテーマに描いたのが本作です。(この漫画のお題は「引っ越しと地縛霊」)
この作品のおかげでまた漫画を描くことができました。先生にも応援してくださるフォロワーの方々にも感謝しています。
――『最強地縛霊と霊感ゼロ男』では霊感が強すぎて不遇な人生を送った地縛霊と、霊感ゼロで鈍感な人生を送る男性の対比が印象的です。それぞれのキャラクターはどのようにして生み出されたのでしょうか。
上にも書いた通り、お題は「引っ越しと地縛霊」でした。そのお題の範疇で何か面白い掛け合いができる関係性はないものかと考え、できたのがこの漫画でした。
あとは好きなものを詰め込んだだけです。最強とかコメディとか薄っぺらな主人公とかギャグとシリアスの塩梅等々…。
――『最強地縛霊と霊感ゼロ男』の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
この漫画を考え始めた当初からこういうシーン描きたいなと思っていたのは、11話の最後のシーンです。シリアスなシーンをコメディーキャラがぶち壊すというのが好きなので、このシーンはやりたいことができました。
――今後の展望や目標をお教えください。
正直なところ特になくて、今後も自分にとって面白い漫画を自分のペースで描いていけたら良いなと思っています。以前、根をつめすぎて描くのが嫌になってしまった時期があるので…。上昇志向がないわけではありませんが、楽しく描く事優先でやっていこうと思います。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも更新遅くて申し訳ありません。今ちょうど話の折り返しくらいです。まだまだ長くなる気はしますがどうか気長にお付き合いいただけると幸いです。いつも読んでくださり本当にありがとうございます!!
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