声優・歌手として目覚ましい活躍を続ける和氣あず未が、2月11日に東京・めぐろパーシモンホールにて2ndライブ「和氣あず未 2nd LIVE -STAY BEAUTIFUL-」(昼夜公演)を開催した。2021年7月18日に中野サンプラザで行われた「和氣あず未 1st LIVE -超革命的恋する音楽会-」から1年7カ月がたち、今回は「マスク着用状態であれば声援OK」ということもあってか、開放感、和やかさも100％伝わる圧巻のステージとなった。
バックバンドのメンバーには、バンマスの黒須克彦(ベース)を筆頭に、堀崎翔(ギター)、石井悠也(ドラムス)、紺野紗衣(キーボード＆コーラス)と、1stライブと同じベテラン名手たちがそろった。2022年リリースの名盤『あじゅじゅと夜と音楽と』から和氣の音楽性は一気に広がった…そんな印象を個人的には持っているのだが、バンド4人の鉄壁のコンビネーションは、カレントジャズ、シティポップ、ネオソウル的要素を取り入れた楽曲でも少しも揺らぐことはない。ロック色の濃いハードなプレイからファンキーなギター・カッティングまでこなす堀崎は、いったい何人分の活躍をしていたのだろう。映画「すずめの戸締まり」の音作りにも関わっている紺野はコーラスにも才覚を示し、主役のボーカルにいっそうの厚みと輝きを加えていた。
抜群のバンドメンバーを背後に、熱い声援を送るファンを前にして、和氣は快調にステージを進めていく。歌手デビューから現在までの軌跡をたどるようなセットリストも、例えば『あじゅじゅと夜と音楽と』を通じて開眼してしまった自分のような者には非常に親切に感じられた。
昼公演でデビュー曲「ふわっと」が聴けたのは、まさに収穫の一言に尽きたし、4thシングル「Viewtiful Days！」、情景描写がとりわけ豊かな「僕があじゅじゅと恋をする」、ファンの誰もが初披露を待っていたであろう「Snow Falls」など、歌詞もメロディーも素晴らしい楽曲を、歌い手とバンドの絶妙なアンサンブルによって楽しめるのは快感というしかない。
アンコールでは『あじゅじゅと夜と音楽と』から「茉莉花」「アイリスの夜」を披露。リズムに身を任せながらのパフォーマンスに「心から気持ちよさそうに歌っているなあ」と感嘆しているうちに、あっという間に公演時間が過ぎ去ってしまった感じだ。
放送中の「『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編」(毎週土曜深夜2:08-2:38ほか、MBSほか／ディズニープラスで定額制見放題独占配信)での橘日向(ヒナタ)役も好評の和氣だが、今回のライブでは、4月より放送されるTVアニメ「くまクマ熊ベアーぱーんち！」(TOKYO MXほか)のオープニングテーマ「キミトノミライ」が4月12日(水)にリリースされることも発表された。こちらはすでに公開中のアニメPVにて、楽曲も一部聴くことができる。
声優として、歌手として、今後も和氣は無限にベストを更新していくことだろう。
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