<大奥>倉科カナ“吉保”の仲里依紗“綱吉”に向けた執念があまりにも深くて切ない

2023/02/22 12:57 配信

ドラマ レビュー

「大奥」第7回より(C)NHK

ドラマ10「大奥」(毎週火曜夜10:00-10:45、NHK総合)の第7回が2月21日に放送され、「5代 徳川綱吉×右衛門佐編」が展開。吉保(倉科カナ)の綱吉(仲里依紗)に対するあまりにも深い執念に、恐ろしさとともに切なさを感じて胸が詰まった。(以下、ネタバレを含みます)

「大奥」とは


よしながふみの同名コミックを森下佳子の脚本でドラマ化した作品。3代将軍・家光の時代から幕末・大政奉還に至るまで、男女が逆転した江戸のパラレルワールドを舞台に、ジェンダー、権力、病など、現代社会が直面する課題を描く。

江戸幕府3代将軍・徳川家光の時代、「赤面(あかづら)疱瘡(ほうそう)」と呼ばれる奇妙な病が日本中に広がっていった。この病は“若い男子にのみ”感染し、感染すれば“数日で死に至る”恐ろしい病であった。対処法も治療法も発見されず、結果として男子の人口は女子の1/4にまで激減し、日本の社会構造は激変した。男子は希少な種馬として育てられ、女子はかつての男子の代わりとして労働力の担い手となり、あらゆる家業が女から女へと受け継がれるようになる。江戸城でも3代将軍・家光以降、将軍職は女子へと引き継がれ、大奥は将軍の威光の証であるがごとく希少な男子を囲い、俗に美男3千人などと称される男の世界が築かれていくのであった。

「大奥」第7回より(C)NHK

綱吉は右衛門佐と初めて褥をともにする


江戸市中では赤穂事件や生類憐みの令も手伝って綱吉の評判は下落。綱吉は右衛門佐(山本耕史)に善政をしけず世継ぎも作れない自分はなぜ生きているのかと嘆く。右衛門佐は綱吉の心に寄り添い、彼らは初めて褥をともにする。子を成すためではなく純粋に男と女として体を重ねたことに喜びを噛みしめる2人だった。

父・桂昌院の反対も押し切って、姪・綱豊を六代将軍に据えた綱吉。親不孝者と責める桂昌院を残し、晴れ晴れと右衛門佐に報告に行くが、右衛門佐はあっけなく息を引き取ったあとだった…。

「大奥」第7回より(C)NHK