羽生結弦、数々の偉業を成し遂げた不世出の天才スケーターが挑む“史上初”の東京ドーム単独公演

2023/02/26 08:45 配信

芸能一般 コラム

2014年2月、ロシアで開催されたソチ冬季オリンピック。羽生はフィギュアスケート男子シングルの種目でアジア人初となる冬季オリンピックでの金メダルを獲得。その直後の3月に行われた世界選手権でも優勝し、“グランプリファイナル”“冬季オリンピック”“世界選手権”を同一シーズンに制覇するという快挙を成し遂げた。4月に行われたオリンピックの凱旋祝賀パレードには仙台に全国から9万2000人が集まり、羽生を祝福した。

その後はケガやアクシデントに悩まされることも多かった。そんな中でもグランプリファイナルではショートプログラムでシーズンベストを記録し、フリーでは自己ベストを更新。見事、日本男子初となる大会2連覇を達成。同年12月の全日本選手権も3連覇を果たした。

2016-2017シーズン、この頃になると自身との戦いとなる。納得できる滑りができるか。大会優勝のうれしさを感じるとともに、反省点を悔いることも多かった。2017年3月にヘルシンキで行われた世界選手権で、ショートプログラム5位と出遅れたが、フリーで世界記録を更新し、劇的な逆転を収めた。

2018年2月、平昌オリンピックに出場。痛み止めが必要なくらい体調は思わしくなかったが、それでも2大会連続での金メダルを勝ち取った。冬季オリンピックの個人種目で日本人が連覇したのは史上初。4月に凱旋祝賀パレードが開催され、前回を上回る10万8000人からの祝福を受けた。そして6月に国民栄誉賞を授与され、個人としては史上最年少での受賞となった。その後も、2020年に四大陸選手権で優勝し、男子史上初のスーパースラム(オリンピック、世界選手権、四大陸選手権、グランプリファイナル、世界ジュニア選手権、ジュニアグランプリファイナル)を達成。

そんな羽生が、2022年7月19日に「決意表明」の場として会見を開いた。その内容は、今後は競技会への出場はせず、プロスケーターに転向するというものだった。そして8月には公式YouTubeチャンネルを開設するなど、自身のスケートをより多くの人に発信し始めた。9月には初の単独アイスショー「プロローグ」の開催を告知し、11月に神奈川、12月に青森で開催。12月5日、青森での終演時に、新たなアイスショー「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome」の開催を発表した。

「GIFT」で初の東京ドーム公演へ


2023年2月26日、ついにその東京ドーム単独公演となるアイスショー「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome」が開催される。制作総指揮は羽生自身が務め、演出はPerfumeなどテクノロジーと身体表現を融合させた最新のライブ演出で知られるMIKIKO氏が担当する。

「僕自身初めて言葉をつづって物語を作りました。その物語の中にあるプログラムたちが、皆様へのギフト、贈り物となって届きますよう願いを込めて滑らせていただきます」と公演の公式サイトに羽生自身がコメントを寄せているように、羽生自身の半生とこれからが“GIFT”という物語として氷上でつづられるものになる。

一夜限りの貴重なショーは会場に来た観客だけのものではなく、ディズニープラスでも生配信されるので、ぜひとも目に焼き付けたいところだ。

◆文=田中隆信
※最年少記録等は全て当時のもの

関連人物