民放公式テレビ配信サービス・TVer初の完全オリジナル番組「最強の時間割〜若者に本気で伝えたい授業〜」が無料配信中だ。2月24日(金)に配信開始となったLesson12では、吉本総合芸能学院(NSC)の“伝説の講師”として知られる本多正識が登場。生徒役として参加した櫻坂46の井上梨名らに、社会で役立つコミュニケーション術を伝授した。
「最強の時間割 ~若者に本気で伝えたい授業~」は、さまざまなジャンルのトップランナーが特別授業を実施し、ラランドのサーヤとニシダ、櫻坂46のメンバーなどのゲスト、学生ゲストが参加。トップランナーたちの授業がアーカイブされることで、TVerに「最強の時間割」が完成するというコンセプトの番組だ。
Lesson12では、吉本総合芸能学院(NSC)で講師を務める本多正識が登場。お笑い界のみならず、社会で役立つコミュニケーション術を伝授した。
本多は21歳で漫才作家を志し、これまでに漫才師や吉本新喜劇に書いたネタは2000本以上。あのオール阪神・巨人の漫才台本に至っては、なんと40年以上も執筆している。また、32歳の時にNSCの講師に就任。いまや“伝説のお笑い講師”として知られる本多を前に、吉本所属ではないラランドの2人も「見定められるんじゃないかって感じで、一番やりづらい回かも」と普段以上の緊張感で収録に臨んだ。
ナインティナインやかまいたち、さや香をはじめ1万人以上のNSC生を育ててきた本多は、まず「NSCに入っても売れるのは爪にひっかかったくらい」と語る。南海キャンディーズの“山ちゃん”こと、山里亮太もひたむきな努力で売れた芸人の一人。まだ芸人として走り出しだった頃、山里は常に政治・経済・外交などの本を何冊も持ち歩いていたそうだ。「あれだけ語彙力がある子はなかなかいない」と山里をべた褒めする本多。しかし、鍛え方次第では山里のようにうまい切り返しができるようになるという。
今回の授業はお笑いから学ぶコミュニケーション術がテーマ。最初に本多が教えてくれるのは、「西川きよし流ツッコミトレーニング」だ。西川は当初、相方である横山やすしのボケにうまく反応ができずに悩んでいたそう。
そこで、西川が練習として行なっていたのがニュースにツッコミを入れること。例えば、アナウンサーが「今日国会で動きがありました」という一文を読んだ後に「どんな動き?」とテレビに向かってすかさずツッコミを入れる。ちなみに、最初はツッコミではなくオウム返しになってしまっても、間を埋めて沈黙しなければOKだそう。このツッコミトレーニングには関西出身の井上梨名(櫻坂46)が挑戦。次々と読まれる原稿にも必死で食らいつき、本多から「さすが関西人」とお墨付きをもらった。
次に本多は「話上手になる方法」を伝授。トークの上手い人の例として、彼はまずナインティナインの矢部浩之を例に挙げる。ナインティナインはNSC時代、本多の「自分らボケとツッコミ逆」というアドバイスをきっかけに立場を逆転。現在はツッコミを担当する矢部について、本多は「岡村くんの言いそうなことを絶対分かってる気がする」と語る。矢部のようにトークが上手い人は、相手の話を予測し、あらかじめ何パターンかの答えを用意しているという。
そのために役立つのが、本多の提唱する「1・3・9の法則」。これは本多がNSCでも教えている法則で、自身が素人時代に「笑点」(日本テレビ系)を見ながら回答者の答えを予測していたのが原点となっている。まずは1つの振りに対し、3つのボケを用意。そのそれぞれに3つのツッコミを作るのが、この練習法だ。
これには、ラランドのニシダが挑戦。「キングオブコント」の審査員でもある本多に芸人としての実力を見せつけたいニシダは、かなり焦りながらも、3つのツッコミを限られた時間内に用意。「時間の割にはよう作っている」という言葉に一安心していた。
最後に本多が教えるのは、表情の鍛え方。吉本新喜劇の演出を手がけていた頃、本多が最もこだわっていたのが出演者の表情の豊かさだという。どんなに自分が笑っていると思っていても、お客さんから見て笑っているように見えなかったら意味がない。そこで、本多が編み出したのが、鏡を見ながら少し・かなり・最高の3つのレベルに応じた笑顔・泣き顔・怒り顔を作る練習。絵面だけを見るとかなりシュールだが、自己分析するうちに表情が豊かになるそうだ。ここでは現役女子高生TikTokerの色葉ゆめが本多から「自然なところが良かった」と評価された。
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