6月24日(土)に公開される、日本・ラオスによる史上初の合作映画「ラオス 竜の奇跡」で主演を務める若手俳優・井上雄太にインタビューを行った。
同作は、1960年にラオスで起きた日本人技師の事故の実話を題材に描いたファンタジーで、井上は将来を夢見てダム建設調査のためにラオスを訪れた青年・川井を演じる。
そんな井上に、ラオスロケの感想や共演者の印象、撮影エピソードなどをたっぷりと語ってもらった。
――1年半くらい前に撮影されたそうですが、ラオスでの撮影はいかがでしたか?
とても楽しかったです。演じた川井はダム建設のためにラオスに働きに行ったのですが、現地の生活が好きで、現地の人たちも好きになったおかげでいろいろと行動を起こせたので、その気持ちに近づきたいと思っていました。
僕は2015年の10、11月の2カ月間ラオスに行っていたんですけど、いざ日本に帰るときは、まだ帰りたくないって思えるくらい好きになりました。
――ラオスという異国の地で、それも映画初主演ということで、プレッシャーはありましたか?
ラオス自体初めてでしたが、お話を頂いたからにはまず自分ができることは全部やろうと思いました。やはり不安だったので言葉の勉強から始まり、1960年当時に実際ダム建設のため現地へ働きに行っていた方にお話を伺ったり、とにかくできることをやりました。
――その方々とお話されて、何かすごいエピソードなどはありましたか?
お会いしたのは年配の方ばかりなのですが、エネルギーがすごかったです! その方々は当時、ラオスだけでなくいろいろな国で作業していた方々なんですよ。海外で作業するということは、今よりもっと大変なことだったはずなので、それを志す人たちはすごくエネルギッシュで、お話させていただいてとても面白かったです。
実際、映画でもあったように銃を突き付けられるとか、ここの国境を越えたら撃たれるからもう行くなとか、そういった話をとてもうれしそうになさるんですよ(笑)。結構ヤバイ話なのでは?と思いながらも、それを楽しめる人だからこそ海外で働こうと思ったのかなと思いました。
――ラオスに行かれて、何か戸惑ったことはありましたか?
いろいろありました。現地での撮影中は同じサンダルを履いていたんですけど、サンダルを脱いで室内に上がり、また外に出ようとして、パッと見ると自分のサンダルがなくなっているんですよ。あれ?って思ったら普通にラオス人のスタッフの方が履いていて(笑)。
ラオスでは人の物でも自由に使っていいという風習があって、日本人にとってそれは普通のことではないですが、現地の方にとっては普通のことなのかなと。そういった風習の違いはありました。
――その心の広い感じは、日本で言うところの沖縄に通じるものもありますかね?
そうですね! それはあるかもしれないです。ふんわりと、おおらかで、時間がゆっくりと流れている感じがします(笑)。ちょっと通じるものもあるかなと思います。
――映像を拝見したのですが、絶景ばかりですよね!
本当にすごいんですよ。この作品はオールラオスロケだったんですけど、最初の方のシーンで、ご飯を岩場で食べていたんですが、撮られている側は楽でも、撮っている側は本当にギリギリの状態だったんです。スタッフの方々も命懸けで撮影を行っていたんですよ。
あの絶景を押さえたいがために、もちろん天候もそうですし、場所にもとてもこだわられていました。
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