<Get Ready!>日向亘「妻夫木さんの言葉で役に対しての考え方がガラリと変わった」

2023/03/06 18:31 配信

ドラマ インタビュー

日向亘撮影=岡田健

日曜劇場「Get Ready!」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)に、若き天才ハッカー・白瀬剛人役として出演中の日向亘。いよいよ最終回目前で物語も佳境に。4月クールの新ドラマへの出演も発表されたいま、「Get Ready!」を通して俳優日向亘として成長したことと、あたらめて学んだことを聞いてみた。

みんなに励まされて成長した白瀬を見せたい


──昨日(3月5日)はドラマ「Get Ready!」第9話が放送されました。いよいよ最終回目前、日向さんが演じる白瀬剛人を含む闇医者チームにも大きな動きがありましたが、現場での雰囲気や、白瀬として演じる上で意識していたことはどのようなことでしたか?

現場も「いよいよ終わりが近づいているな…」という雰囲気が漂っていましたね。白瀬としては、ハッカーとしての一番の腕の見せ所でもあって。第7話で自身の過去を乗り越え、チームのみんなに励まされて成長した白瀬の変化を、この第9、10話では見られると思ったので、その変化がちゃんと出せたらいいなと思いながら演じました。

──白瀬にはどのような成長が起きたと日向さんは感じていますか?

最初は他人とのコミュニケーションを取るのが苦手だった白瀬が、普通の青年になり、なおかつ、仮面ドクターズの一員としての責任を持ったというか。「僕がこのチームを守るんだ」っという気概が出てきているんじゃないかなと思います。

──では、この作品を通して日向さんご自身が俳優として成長を特に感じられたところはどこですか?

僕のほかの出演作で言うと、「仮面ライダーリバイス」(2021-2022年テレビ朝日系)でも、成長や変化のある役を演じさせていただいたのですが、あれは1年間放送する番組だったから、1年をかけて徐々に変化していくものだったんですよね。半年前の放送を見返して「大二、今と全然雰囲気違うね」と感じられるような。でも今回は1クールで3ヶ月、全10話しかない。そのなかで変化を見せるのがすごく難しいなと思っていて。やり過ぎても大げさ過ぎて「キャラ変!?」と思われてしまったら違うし。その白瀬の成長のグラデーションを10話で表すというのが難しかったですね。

役に対しての考え方の大きなヒントをもらった


──そのグラデーションでの見せ方も含めて「Get Ready!」の現場で、共演者の先輩たちから学んだことはありますか?

今回、いい感じに白瀬の成長の度合いを見せられたのは、白瀬が成長したというのももちろんありますけど、僕が妻夫木(聡)さん、松下(奈緒)さん、(藤原)竜也さんたちと一緒にお芝居をして吸収したものを出した結果、白瀬の成長に繋がったんじゃないかなと思うんです。例えば、妻夫木さんのエースの佇まいだったり、“静”のエースと“動”のジョーカーという、ジャンルの違うお芝居を同時に見させてもらっていたことだったり。そういうものを近くで見させてもらったことは本当に勉強になりました。何よりも本当に大先輩たちとずっと一緒にお芝居をさせていただくという、なかなかない経験をさせてもらったことが、本当にありがたかったです。

──撮影期間中、先輩たちとはどのようなお話を?

何だろうな〜。後半は特に妻夫木さんと2人のシーンが多かったので、待機中はずっと妻夫木さんに僕が仕事のことをいろいろ質問していました。

──中でも特に「これは刺さった」というような、印象的な話があれば教えてください。

別の作品の話なんですけど、次の作品で僕が演じる役がカッコいい役なんです。僕はそれについて「カッコいい役だ」ということをすごく意識していて。でも性格は僕とは違うので、僕がその役を演じようとすると、どうしてもカッコつけた芝居になってしまう。だから妻夫木さんに「カッコいい男ってどうやったら演じられますか? 自然と男前だなって思わせたいんです」と聞いたんです。そしたら妻夫木さんが「台本を読んで日向がカッコいいと感じたんだったら、台本に書いてある通りに演じればいいだけ。カッコいいと思った日向が演じたら、カッコいいと思ってもらえるよ。カッコよくしようと思わなくていいと思うよ」と言ってくれて。「カッコいいかカッコ悪いかを決めるのは受け手の問題だから」って。それを言われてすごく気持ちが楽になりました。僕はなんて変なことを意識していたんだろうと思いました。

──なるほど。

カッコいい役だからって、今までとやることは一緒なんですよね。それって全てに通じることで。狂気殺人犯の役とか、それこそ今回の天才ハッカーでもそうですけど、「この殺人犯怖いな」「気持ち悪いな」って思うかどうかは、受け手次第。こっちが「怖いでしょ?」「天才でしょ?」って押し付けるのは違うわけで。その考え方はすごく印象に残りました。

──素敵なエピソードをありがとうございます。では最後に、3月12日に放送となる「Get Ready!」最終回の見どころを教えてください。

最後の患者は、10歳の女の子。第8話で描かれたように、エースが当時救えなかった女の子と同じ年くらいの患者さんです。そこでエースは自分自身と再び向き合うことになります。そして仮面ドクターズと警察の戦いもいよいよラストバトル。仮面ドクターズVS警察、エースの自分自身との戦い、その2つの戦いが見どころです。あと、視聴者の皆さんとしては、この作品の着地点を楽しみにしてくださっていると思うんです。

──それこそ白瀬の過去を描いた第7話はバッドエンドでしたしね。

そう。だから「このドラマは油断できないぞ」と思って見ている方も多いと思いますので、そのまま最後まで注目して見てもらえたらうれしいです。

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