米倉涼子、自身への“憧れの女性”イメージについて「頑張っている自分を見せている部分もあるがみんなと同じ“人間”だよ」

米倉涼子が憧れる女性像は「自分を捨ててない人」


――医者、弁護士、マル暴の刑事、人の生き死に・人生に影響を与える役柄が続いていますが、役者として「実は私こういう役もやってみたいな…」という役はありますか?

どんな役を演じたとしても雑草のような性格は抜けないと思います。なので、細い糸のような繊細な役をやっても今はまだダメなのかもしれない。でも、昔から手話を扱った作品に出演してみたいと思っていて、まだ演じられてはいないのですが…。

性格が強そうに見えて何かを背負ってしまっている役に挑戦してみたい気持ちはあります。

――強い女性を演じる機会の多い米倉さんですが、そんな米倉さんが思う「憧れの女性」とはどのような人でしょうか?

エネルギッシュで、生きていることに精一杯頑張っている人。どんな生き方をしてきたとか、どんな仕事をしているか職種に関係なく、自分を捨てていない人。

――米倉さん自身が自分を捨てそうになったことはありますか?

私も去年かなり体調を悪くして「この先も諦めないといけないことがありすぎるのかな」と人生観を変えようと考えたこともありました。その時は地獄に落ちたと感じて、自分を捨てそうになっていたと思います。ですが、今振り返ると「地獄のような状況から抜け出せることもあるんだ」ってポジティブに捉えることもできます。

――そのような苦しい状況からどのように抜け出したのでしょうか?

まだまだ本調子ではないんですが、体調を崩してしまった時はツボにハマったら誰にも助けてもらえないんだと感じました。「どうにか自分で抜け出さないと」と思った時に、無理せず「治らない時は治らないんだ!」って感覚になり気持ちが少し楽になりました(笑)。

米倉涼子撮影=梁瀬玉実


「憧れの女性でいないといけない」と頑張っている自分を見せている部分もある


ーー若い頃から、ずっと美しく今も変わらない美しさを保っています。「美しさの秘訣」や「自分らしくあるコツ」は?

私だって皮膚も体調も「どうしたらいいの?」ってくらい変わってきています(笑)。心境の変化もあって、もう少し若い頃は、同い年くらいの「綺麗だな」「かっこいいな」と思う女性を見ると、敵対心ではないですけど、隣の芝は青く見えるような状態でずっといるのかと思ったら、最近はすごく心が広くなってきてしまって、そのような女性を見ると「かわいいなー」って素直に思うようになってきました(笑)。

――世の中の女性から「憧れの女性像」と多くの支持も集めています。最後に、米倉さんに憧れる方々にメッセージをお願いします。

「憧れの女性でいないといけない」と思って頑張っている自分を見せている部分もあるので、憧れていただけることはありがたいですし、励みになります。ですが、「そんなこともないよ?」っていうのも本音ではあります。私もみんなと同じ“人間”なんだよって(笑)。

◆取材・文=山田椋太

関連人物