――「変わらない努力」をしようと思ったきっかけはあるのですか。
昔、(島田)紳助さんから「投げてるボールを1年で0.1ミリずつ曲げていけば一生打たれない」と言われたことです。紳助師匠は「急にフォークボールやスライダーなんか覚えても、うまくいかない。お笑いも一緒で、急激にやっていることを変えたらすぐに芸人としての賞味期限がくる。だから、自分の面白いと思うことをぶらさずに、ちょっとずつだけ曲げていけ。そうすれば一生打たれない」と教えてくれたんです。その言葉を聞いて、基本的に変えないほうが良いんだなと思ったんですよね。
――紳助さんからアドバイスをいただいたのはいつ頃でしょうか。
安田大サーカスは結成3年目で、「松本紳助」に出演してブレイクしたんですけど、そのさらに3年後だから、結成6年目くらいの時ですね。その時ちょうど、悩んでたんですよ。声はウケるけど、その後のトークが続かないからどうしようと。だけど、紳助師匠からそう言ってもらい、今まではスベったらシュンとしてたけど、自分の面白いと思ったことをとにかく何個も言って、ちょっとでもウケたらそれでいいかなという気持ちになれたんですよ。
――話は変わりますが、クロちゃんはSNSで度々批判にさらされています。罵詈雑言を浴びても、へこたれない秘訣は何なのでしょうか。
自分の中で「損したくない」という気持ちが強いんです。僕のSNSには日々色々なアンチコメントが寄せられますけど、そのコメントに対し、どうすればプラスになるのかな、得するのかなと考えるようにしています。大炎上した時なんかでも、みんながどんなコメントを寄せているのかチェックしないと前に進めないと思って、時間の許す限りずっと目を通すようにしているんですよ。それで一つひとつに対して、心の中で自分にとってプラスになるような返事をしていると、「やっぱり僕、間違ったことしてないよな」と確認できるんですよね。
――とはいえ、普通の人はへこむと思うのですが…。
今はSNSをやらずに生きていくのが難しい時代が来てしまいました。SNSを見ていると、みんなから「可愛い」と言われているのに、一人二人から「ブス」と言われただけで、「当分SNSはできません」みたいなことを言ってる人を結構見かけます。そういう人たちに思うのは、なんで味方をしてくれる人がこれだけ多いのに、少数派のアンチコメントに引っ張られるのかということ。マインドを少し変えるだけで全然楽なんだよ、と伝えたいですね。
――最後にドラマの話に戻りまして、「クロちゃんずラブ」を楽しみにしている方に向けて、メッセージをお願いします。
リチと僕が付き合ってしまい、「もう、クロちゃんの恋愛は見られないんだ…」と落ち込んでいるそこのあなた! 朗報です。「クロちゃんズラブ」を見たら、僕の恋愛模様を、夢の続きをもう一度見られますので、ぜひご覧になってキュンキュンしてください。
文=こじへい
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