――撮影前に実際のがん患者の家族の方のお話を伺ったとのことですが、いかがでしたか?
初めてがん患者のご家族の方とお話しをする機会をいただいて、私と同い歳くらいの方でしたが、本当に(私とは)見てきた世界が全然違うのだと衝撃を受けました。とても明るく力強さもある方でしたが、その裏で計り知れない苦労や悲しみ、寂しさがあって、それを経て、「今を大事に楽しもう」と思いながら過ごしてきたのだろうというのが、その方の笑顔から伝わりました。撮影前に本当に貴重な機会をいただけてありがたかったです。
――主人公の拓哉の妻・咲良役として、どのようなことを大切に演じられましたか?
がん患者の妻として、どのように演じたらリアリティを表現できるかということを常に悩みながら撮影に臨みました。咲良は悩むシーンが多く、一人の女性としてどのように生きていきたいか、がんを宣告された夫に対してどういう表現や言い方で伝えるのが咲良らしいのか、ということを日々考えながら演じていました。世の中にはいろいろな家族がいて、さまざまな向き合い方があるので正解はないと思います。その中で、咲良が拓哉に対して、冷たく言葉をかけるのか、説得するように言うのか、相手をポジティブにさせるように言うのか、正解がないながらも正解を探りながら演じていました。
――生田斗真さんとの共演はいかがでしたか?
今回で2度目の共演になるので、初日から和気あいあいと撮影に臨ませていただきました。明るいシーンも多かったのですが、基本的には(拓哉と咲良は)悲しいシーンや辛いシーンもたくさんあって。ですが、本番が始まるまでは変わらずに過ごしていましたね。私自身も作品の雰囲気にあまり影響されることがないタイプなので、そういう意味ではとても波長が合って、楽しく撮影ができました。
――妻を演じる中で、生田さんが演じる拓哉をどのように見ていましたか?
拓哉は(がんを患ってしまいますが)基本的に明るい人で弱音も吐かない人なので、演じる上では大変な役だろうなと、撮影を通して感じました。今回のドラマが夫婦の物語ということもあって、生田さんとは大事なシーンが多かったのでとても刺激的でした。
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