<舞いあがれ!>吉谷彩子“由良先輩”や目黒蓮“柏木”も…全員集合の最終週 “五島の釣り客”再登場にもあった深い意味

2023/04/02 18:30 配信

ドラマ レビュー

最終週にも再登場!川口春奈“若葉”「舞いあがれ!」より (C)NHK


最終回1話前の第125回では、祥子(高畑淳子)の船「めぐみ丸」を受け継いだ若葉役で五島出身の川口春奈もサプライズで再登場。若葉が「お待たせいたしました!」と声を掛けたのは、第2週でも登場した釣り客の小田(江頭つとむ)と小此木(鶴賀皇史朗)だ。第2週では、祥子が二人を磯へ運んだものの、迎え時間をうっかり忘れてしまって怒らせる、というささやかな事件が描かれた。

あの時は「せっかくの楽しい気分が台無しだ!」と激怒していた彼らも、すっかり五島になじんでいる様子。みじょカフェでさくら(長濱ねる)や“むっちゃん”こと修(前原瑞樹)と楽しく談笑し、祥子の話題が出ると「お! ばんば元気か?」とうれしそうな声を上げた。

ずっと“脳内彼氏”ではと視聴者に疑われていた“むっちゃん”(前原瑞樹)「舞いあがれ!」第115回より (C)NHK


「ばんばは五島の土地が生んでくれた人物」


最終回が放送された31日の夕方には、NHK公式YouTubeチャンネルで「舞いあがれ!感謝祭」が開催され、ヒロインを演じた福原をはじめ夫・貴司役の赤楚、父・浩太役の高橋克典とともに、脚本家の桑原さんも登場。この釣り客の再登場に込めた意味を口にした。

脚本を書き始める前に五島列島を訪れたという桑原さん。「感謝祭」では、司会の高瀬耕造アナウンサーから五島の印象を聞かれ「皆さんとても温かくて優しく、柔らかい感じで話し掛けてくださって。こういう土地で育ったらどういう人になるんだろうと考えて、祥子ばんばの人物像がだんだん出来上がってきました。ばんばは五島の土地が生んでくれた人物なんだなという気がしています」と打ち明けた。

若い頃の祥子。高畑は年代ごとに“ばんば”を見事に演じた「舞いあがれ!」第8回より (C)NHK


さらに、五島について「小さなアクシデントがあっても『好き』という気持ちが揺らがない場所なんですね。それが最後、ラストに釣り客の方が出てこられます。一番最初に嫌な目に遭って、それでも五島に通って、やがては常連になっていくという…。そういう、すてきな土地だったなと思います」と語った。

舞の幼少期の島ぐらしから始まって、折に触れて舞を勇気づけた祥子ばんばの言葉があり、最終回ではラストシーンの舞台ともなった。終わってみれば、五島の存在感は作品全体に色濃く立ちのぼる。“釣り人再登場”のシーンは、その原点となる桑原さんの思いが込められた、さりげないけれど重要なシーンだったようだ。

舞(浅田芭路)と五島の仲間たち「舞いあがれ!」第10回より (C)NHK


舞いあがれ!感謝祭(ファンミーティング)」は、NHK公式YouTubeチャンネルで見逃し配信中。4月3日(月)からは新たに連続テレビ小説「らんまん」が放送される。