アンコールでは、岡田のAKB48人生を振り返る軌跡映像が流れ、黒と赤チェックの卒業ドレスに身を包んだ本人がステージに登場。ソロで「大人への道」を歌い上げ、こみ上げる感謝の気持ちと旅立ちの決意を力強い歌声にのせて届けた。
続く「10年桜」では、卒業生の内山奈月、小嶋真子、西野未姫、橋本耀、前田美月がサプライズで登場し、岡田の最後の晴れ舞台に14期生が全員集結。岡田は大粒の涙を流しながらも、最後は笑顔で歌い上げた。
ここで村山から手紙のサプライズが。「昨日のコンサートで岡田奈々という存在の大きさに改めて気付かされて、一度思い出を振り返り始めると自分でも驚くほど涙が出てきます。本当はとっても寂しいみたいです。(中略)いつかあなたに追いつけるように今を一生懸命生きるから、あなたはあなたらしく生きて、誰よりも幸せになってください。今日まで本当にありがとう。これからもずっとずっとよろしく!」と愛情が詰まった手紙を読み上げると、岡田は涙を流しながら頷いた。
そして、岡田の卒業スピーチへ。
「加入当初は笑うこともできなかったし、歌って踊るなんてもってのほか。トークもグダグダだし、すごいつまんないことしか言えなかったんですけど、10年たってようやく人前に立ってちゃんとしゃべれるようになったのは、劇場公演のおかげだと思います。劇場公演はガチでやらないと本気がバレる場所。歌のうまさとかダンスのうまさじゃなくて、どれだけ本気でやっているかが人の心を打つんだなと、この劇場を通して勉強させてもらいました。ここで学んだ『プレッシャーを大切にすること』『ステージに立つ怖さを必ず忘れないこと』『お客さんが見に来てくれることは当たり前じゃないこと』を胸に持ちながら、これから一人で頑張っていきたいと思います。これからは、元AKB48という看板を背負って素晴らしい人間になれたらいいなと思います。卒業生の鏡じゃないけど、格好良いなと思ってもらえる存在になれるように頑張るので、これからもAKB48と岡田奈々の応援をよろしくお願いします。そして、この劇場に心から感謝しています。ありがとうございました!」。
さらに、村山には「あなたはこれからもステージで輝き続けてください。私もステージで輝き続ける人間になります」とメッセージを送り、ステージ上で約束を交わした。
ラストは「AKB48のはじまりの曲でもあり、私もAKB48の一員だったという証として胸を張って歌いたい」という思いで選んだ「桜の花びらたち」を熱唱。AKB48メンバーとして歌う最後の楽曲を終えた岡田は「メンバーと、スタッフさんと、劇場と、ファンの皆さんと…すべてが大好きです!」と明るく締めくくった。