コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、カイコの儚い人生とカイコに魅せられた優しい蝶の物語を描いた『カイコ』をピックアップ。
作者のかもみらさんが3月10日に本作をTwitterに投稿したところ多くの反響を呼び、3.2万以上の「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、かもみらさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
ある日、旅に出ていた蝶は迷い込んだ家で白くてまあるい繭に出会う。繭の美しさに魅せられた蝶は度々繭の元を訪れ、そっと抱き寄せては繭を愛でていた。月日が経ち、いつものように蝶が繭の元を訪れると、そこには繭から姿を変えたカイコがいたのだ。
しかし飛ぶこともできず、食べることもできないカイコは日に日にやつれていき、1週間しか生きられなかった。そして蝶もカイコに何もしてあげられなかった悲しみに胸を焼かれ、後を追うように亡くなっていったのだった。
その後、蝶は人間に生まれ変わり、再びカイコに出会う。お互いを想いあい幸せな日々を送っていたが、間もなく繭の中にこもりカイコに生まれ変わるときが来てしまった。すると「絹になってあなたのそばにずっといたい」と打ち明けられ…。
儚い命のカイコと蝶のお互いを想いあう純愛とそれによって生まれる切ない行き違いを描いた本作。Twitter上では「おんおん泣いてしまった」「純愛だ…」「すてきで儚い物語」「切なくて悲しくて美しくて…」「何度読んでも好き」「胸がいっぱい」など、読者からのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
――『カイコ』を創作したきっかけや理由をお聞かせください。
YouTubeを見ていたときにたまたまカイコの生態について紹介している動画を見て、それにインスピレーションを受けて描きました。
――『カイコ』では、同じ世界で生きられない2人のもどかしさやお互いの優しさが繊細に描かれているようにお見受けします。本作を描くうえでこだわった点や、意識した点はあるのでしょうか。
お互いに想いあうが故の認識の違い、行き違いのような心理描写に気を付けました。
――『カイコ』の中で、かもみらさんが特に気に入っているシーンやセリフがあればお聞かせください。
やはり殺すことなんてできないと思いなおしたのに、手を滑らせて鍋に落としてしまうシーンが気に入っています。思いがけず殺してしまったことを悔やむのに、カイコからはありがとうと言われてしまう無情さがいいですね。
――かもみらさんの作品では優しさが故に思い通りの未来にならないといった矛盾が多く描かれているようにお見受けします。高頻度で創作漫画をSNSに投稿されていますが、どのようなところから着想を得ているのでしょうか。
漫画作品については、本業のイラストレーターとしての仕事の息抜きのような側面が強く、いろいろな仕事の絵を描いているときに感じたことや思ったことを空いた時間に漫画にしている感じです。
――かもみらさんの今後の展望や目標についてお聞かせください。
漫画もそうですが、本業のイラストや、グッズ制作などもどんどんやっていきたいですね。今はTwitterをメインに活動していますが、活動の場ももっと広げていきたいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
漫画もイラストも頑張っていきたいと思いますので、楽しんでいただけると幸いです。
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